ジャズを聴くための愛用品「KENWOODハイファイコンポ R-K801」が動かない。

iTunesがこんなに普及する前から、我が家ではCDプレイヤーが大活躍だった。

ところが最近、なかなかCDを読み取らなくなってしまい"No DISC"の表示を出し続け、とうとうレンズクリーン用のCDすら読み取らなくなった。これは修理に出してみよう。奇跡的に「取扱説明書」があったので、さっそくサポート窓口に連絡するも、通じず。もう10年くらい前に日本ビクターとケンウッドが経営統合して、色々なものが変わってしまったんだな。
さっそくネットで検索し、こちらの連絡先を探し当てた。
www.kenwood.com

状況を説明すると、一応ある部品の問題だと思うが、みてみないとわからないので、とりあえずものを送ってほしいとのこと。そこで改めて状況をみて連絡を入れます、とのことだった。果たして連絡をすると、技術者の方の予想どおり何か中の部品(名前忘れた。伝票にはワッシャー/スペーサーと書かれている)が故障しているとのことだった。そして在庫があるので、それで対応します、とのことだった。2万円ちょっとかな? 値段の記憶はないけれども。

製品は1週間くらいで修理されて返送されてきた。決してマニュアルどおりではなく、あたたかい対応をしていただいたKENWOODの技術者の方に感謝。

故障していたというパーツはこちら。どっちが表でどっちが裏かもわからないや。情けない…。

"UM CAFÉ LÁ EM CASA(UCLEC)"は、ブラジル音楽のパラダイス!

夏になるとどうしてもブラジル音楽が聴きたくなってしまい、色々動画サイトをあさってしまう。今日見つけたのが、こちらのUM CAFÉ LÁ EM CASAだ。まるで家でコーヒーを飲む感覚でブラジル音楽に親しもう、という音楽プログラムだとみた。ホストはネルソン・ファリアNelson Fariaという人が務めており、調べてみたところ、有名ミュージシャンのサポートギタリストとして、あるいは作曲家としても活躍している方だった。
彼の監修した教則本は日本でも発売されている。
http://arikitamusic.parfe.jp/goset.htm

このネルソンがブラジル音楽界のレジェンドを招いて、トークとセッションを繰り広げる。

たとえば、イヴァン・リンスIvan Lins。いきなり、自分が弾いた初の音楽としてInfluencia do Jazzを演奏したと思ったら、あれ、Setembroをつま弾き! "Dinorah, Dinorah"をNelson Fariaと共演してみたり。

João Donatoは、小野リサさんのアルバムでも演奏していた名曲"A Rã(カエル)"から始まったと思ったら、自分とピアノの出会いや、ハノンなどの練習曲でのスケールの練習から、作曲するに至るまでをアツく語っている。

マルコス・ヴァーリMarcos Valleの回は、自身の名曲Samba de Veraoでスタート。この曲が50年前に作られたとはにわか信じがたい、時代を感じさせないコードだなぁ。"Preciso Aprender A Ser So"、ロマンティックでよい曲だなぁ…。いろんな人のカバー曲を思い出しながらうっとりした。

レイラ・ピニェイロLeila Pinheiro。この人、大好きでした。「年取ったらいろいろ下がってくるのよ、歌いやすいコードもね」なーんてぶっちゃけていた。カルロス・リラCarlos Lyraのメドレーの弾き語りが贅沢。

レイラは二回登場しているのかな? 前回は声のみで勝負している。

ジョイスJoyceも出演。"Na Casa do Villa"って彼女のパートナーが参加しているアルバムからの曲だと思うが、昔の曲を演奏しないあたりに何か強いポリシーを感じる。誰に指図されることなく、今やりたいことをやっているのだな、きっと。

ほかにも、ジョアン・ボスコJoão Bosco、セリア・ダンカンZélia Duncan、トニーニョ・オルタToninho Horta、ホベルト・メネルカルRoberto Menescal…しばらく楽しめそうだ。

シティポップ好きが必ずときめく、一十三十一のニューアルバム"Ecstasy"

シティポップ好きが必ずときめく一十三十一(ひとみとい)が今月19日にニューアルバム"Ecstasy"を出している。こちらにアルバムのダイジェストがある。

たぶん、"Serpent Coaster"と"Let it Out"に"MoonLight"、"Blue, Midnight Blue"に"Varadero via L.A."あたり、好きになりそうな予感がしている。夏にマッチする極上のポップスを聴くと、夏の暑さを許せるような気がするのは私だけだろうか。「プロデュースは全曲あのDorian!」とか書かれているサイトがあるが、私の知るドリアンは詩人のドリアン助川さんのみだ。きっと違うようなぁ、だって芸風が違うもの。

こちらが、最近UPされた、"Flash of Light"とのMV。どうだろう、どこかの化粧品会社の夏のキャンペーンに採用されてもよさそうな曲だと思うのだが。

ライブに行くことを本気で考えるこのころの私だ。

Carpool Karaoke!! 自然体にふるまうアーティストにほれる!

英国の俳優、ジェームス・コーデンJames Cordenが、自身の"The Late Late Show with James Corden"でやっている人気コーナー、Carpool Karaokeカープール・カラオケ)が好きだ。ジェームス・コーデンの運転する車に有名な歌手が乗ってきて、二人でトークしながらカラオケをしまくる、という番組だ。もちろん、意外に歌唱力がないな…とがっかりするアーティストもいないでもないが、コーデンのMC力と歌唱力が、アーティストの魅力をますます増幅させている、と思う。

私のお気に入りの回はこちら。
★Jennifer Hudson
映画"Dream Girls"で、Beyoncéを圧倒する存在感を見せたジェニファー・ハドソン。痩せてとっても美しくなっているうえに、お茶目な性格と素晴らしい歌唱力で…ドライブスルーでバーガーを注文!

★Bruno Mars
ジェームスが新曲の"24K Magic"を完全にマスターしているのに驚く。もう"Uptown Funk"なんて最高! ジェームスのラップ力がこの回をさらに盛り上げている気がする。そしてブルーノ・マースの歌唱力、当たり前だが圧倒される。

Stevie Wonder
そもそも、このレジェンドが番組に登場するだけでもすごいのに、名曲の数々を歌いあげた挙句、ハーモニカ持参での"Isn't she lovely"!! Wondercatsってグループを結成する、なんて言っているけれど、本当に作ってしまえばいいんではないかと思う。

★Red Hot chilli Pepeprs
"Under The Bridge"を歌っている!! そして、途中脱いで盛り上がるんだな。何年経ってもレッチリは壊れている。

Gwen Stefani
ジョージ・クルーニージュリア・ロバーツが途中で乗車してきたうえに、みんなでQueenの大合唱…! なんという贅沢。

★ブロードウェイスペシャ
Lin-Manuel Mirandaってだれ?と思ったら、ブロードウェイやらディズニー映画の作曲やプロデュース等を多数やっている人らしい。有名なあの曲が出てきます。

なんで急に…と思ったら、ジェームス、2016年のトニー賞のオープニングでブロードウェイ音楽メドレーをやっているではないか。

この人の歌唱力はブロードウェイでも通用するんだろうな。次はだれを車に乗せてカラオケをしてくれるのか、楽しみにしている今日この頃。

半落ち

佐々部清監督、2004年、日本


元警察官の梶聡一郎が、妻殺しを自首してきた。しかし、どうしても口を割らない「空白の二日間」がある。それはなぜなのか。「死に場所を求めてさまよっていたのだ」という梶の自白により、一度はコトがまるく収まったようにみえたが、その自白が嘘であることを見抜いた検察や、真実を暴こうとする新聞記者により、空白の二日間の真実が明らかになりそうになる。そこには、アルツハイマーになった妻の言動や、骨髄移植ができずに亡くなった息子に大きな関係があった。

だいぶ前に小説を読んで感銘を受けた記憶があるが、小説と映画にどういう違いがあったのかまで解明するには至らなかった。しかし原作者の横山秀夫が新聞記者の役だろうか、劇中で傍聴席に座っているのがみえたので、きっと映画の仕上がりにも満足したのだろうな。
「あなたは誰のために生きていますか?」という問いかけが随所で用いられており、それが妙にグッとくる映画でもあった。心優しい人の人生というのはこんなにも切ないものなんだなぁ…。

幸せはシャンソニア劇場から


2009年/フランス・チェコ・ドイツ/FAUBOURG 36/クリストフ・バラティエ監督
映画の舞台は、レオン・ブルム政権下、ナチス・ドイツの影響がフランスに表れてきた頃だ。1936年のパリ。ピグワル(ジェラール・ジュニョ)は、フォブールにあるシャンソニア劇場の従業員だったが、不況のあおりを受けて失業することに。しかし、妻の不貞から離婚をすると同時に、息子のジョジョを失うことになったピグワルは、息子を取り戻すためにも働かなければならない。そこで、シャンソニア劇場のオーナーとなって昔の仲間を集め、劇場を再建することになった。
資金繰りがままならぬまま劇場を開幕させるも、さまざまなハプニングが発生する。かつて物まねでならしたジャッキーの芸もさっぱりウケない。そんななか、劇場の土地オーナーであるギャラピアが気に入ったという、司会兼CM担当のドゥース(ノラ・アルネゼデール)がひょんなことから歌った歌をきっかけとして、シャンソニア劇場から歌姫として羽ばたいていく。
息子から手紙の返事は来ないし、ピグワルのやさしさから手放してしまった劇場のトップスターのドゥースも失ったことで劇場の収入はなく、ピグワルは追い詰められていく。それを救ったのは、ドゥースの歌声をラジオ男(映画では"Monsieur TSF"と呼ばれていた)が聴いたことだった。20年ばかり引きこもり暮らしをしていた男は、ドゥースの声で、母親のローズの娘であることを察知し、わざわざドゥースに会いに行く。そして、ドゥースにシャンソニア劇場を救ってくれるよう説得するとともに、時流にあったミュージカルを作り上げるのだった。それがFourbourg 36だ。劇場の支配人から従業員、売れない芸人など、失業者たちを起用したミュージカルは大ヒットし、劇場は軌道に乗った。そんな大ヒットですっかり資金繰りも片付いた、パリ祭の夜、事件が起こったのだった…。
ジェラール・ジュニュはすでにいろいろな映画でおなじみだったが、ドゥース役のノラ・アルネゼデールが、お客さんに乞われてうたった"Loin de Paname"は素晴らしいパリ賛歌だった。
ピグワルと息子ジョジョの再会の歌も、息子にものすごく期待する親バカソングもとってもよかったけれども(これはのちにちゃんと"Faubourg 36"にも組み込まれる)、全体的に曲が素晴らしくて、「シャンソニア劇場」、という映画タイトルからトラディショナルなシャンソンだけを思い浮かべてはいけない。ミュゼット風も曲もあるけれども、アメリカのミュージカル映画のトレンドを大いに反映した曲もあって(いや、この映画の後半の映像は絶対にそれを意識しているに違いない)、気分が明るくなる。


まだ見ぬ海にみんなでドライブして出掛けて、散歩して海で足を濡らそう、ヴァカンス最高!Vive la vacance!! って歌う"Parti pour la mer"とか、もうちょっと涙が出るすばらしさ。"Il y a"は、リハーサルの段階で物まね芸人のジャッキーが歌うバージョン、そしてラジオ男がドゥースに聴かせるバージョンもよかったなぁ。

決して明るいばかりの映画ではないけれども、心がつらいときに少し元気を与えてくれる映画だ。

かつてJamiroquaiにハマッた者の胸を打つSuchmos

本日は健康診断だった。待ち時間が長ければ長いほど、ここは私の情報収集場所となる。ラックにある雑誌を手あたり次第に読めるから。

Oggiや日経WOMAN、President、FRaUとか読みながら、ふと手に取ったこちらのAERAで、"Suchmos"という人たちを知った。

表紙にはとくに惹かれもせず、表紙の解説をした扉ページで、ちょっと認識。でも、その第一印象は、「また新しい韓流スターの登場か!」という感じだった。だってボーカルの方の名前がYONCE=ヨンスってまるで韓国のアイドルっぽいから。

で、ページを読み進めると、今度はインタビューページにぶつかる。へぇ、サッチモからインスパイアされてのSuchmosって名前なの? というあたりでジャズ好きとして読まぬわけにはいかなくなり、「あれ、この人は日本人だ、あれ、全員日本人だ!」というわけでだんだん興味が湧いてきた。ジャズに「シティポップ」なんてキーワードもあったり、これは試聴必須だ! 

で、聴いてみると、カッコイイじゃないか。

YMM

Jamiroquaiにハマった自分のハートは完全にやられてしまった。このAdidasのジャージと乾いた声がJay Kayだよ~。

Girl

PINKVIBES


AERAにはこのStay Tuneがシティポップ枠みたいな紹介をされていた気がするが、これも私の中ではアシッドジャズだなぁ。

でも、この興奮を友人に伝えたら、「あれ、1年前にブレイクしているよ。教えたじゃん」と言われてしまった。道理で、私のYouTubeSuchmosの動画のいくつかは、すでに観たことになっているのか! なんだか雑誌に左右されたみたいでいやだな。

日本発のカッコイイ音楽が世界に出ていくのはいつでも歓迎。大きな成功をつかんでほしいなぁ。