バーフバリで主役を務めたテルグ語映画のヒーロー、プラバースPrabhasの出演映画

私はインド映画をみるだけで何となく「ボリウッド!」と思ってしまうが、実はインド映画は、映画が作られている言語によって大別されるという話を読んだ。一番日本で有名なのはボリウッド映画だが、これは主にムンバイで制作されるヒンディ語圏の映画を指す。俳優でいえば、シャー・ルク・カーンShah Rukh Khanとかアーミル・カーンAamir Khanサルマン・カーンSalman Khan、アーリヤー・バット Alia Bhatt、アイシュワリヤ・ライAishwarya Raiカリーナ・カプールKareena Kapoor、マニーシャ・コイララManisha Koirala...とこのあたりはすべてボリウッド映画のスターだといえる。
その他のインドで映画製作が盛んな言語圏としては、テルグ語タミル語などが挙げられる。
テルグ語映画といえば、今一部で話題になっている「バーフバリBaahubali」シリーズだろうか。主役のバーフバリを演じたプラバースPrabhasは、映画プロデューサーを父に持つテルグ語映画のスターらしい。また、1990年代に日本でもはやった「ムトゥ、踊るマハラジャMuthu」は、タミル語映画だ。ちなみに、この映画のサントラを手掛けたA. R. ラフマーンAllah Rakkha Rahmanは、タミル語エリア出身だが、ボリウッドでも数多くのヒットソングを手掛けている。その他、カンナダ語マラヤラム語などでも映画がつくられており、公用語が22もある国ならではの状況だ。

さて、バーフバリで完璧な主人公を演じていたプラバースPrabhasは、俳優として15年ほどのキャリアがありさまざまな映画に出演している。
2004年の作品、Varsham。

2012年、Rebel。

こちらは、2013年のMirchi という映画。「バーフバリ」シリーズではディーヴァセーナを演じているアヌーシュカ・シェティAnushka Shettyと共演している。全然雰囲気違いますな。

2014年、Action Jacksonというヒンディ映画のダンスシーンにゲスト出演している。この映画は、インドのマイケル・ジャクソンと呼ばれているダンサーであり映画監督もやっているPrabhu Deva (プラブデーヴァー)が監督をしている。監督が元々はタミル・テルグ語映画関係者だから、プラバースを招いたのかしら。こちらのダンスシーンでプラバースは名前を呼ばれて出てくるので、ぜひ探してみてほしい。

Wawau Adlerがドイツのローカルなライブハウスで行ったセッション、"Sinti Swing“。

ドイツはカールスルーエKarlsruhe出身で、Sinti系のギタリスト、ワワウ・アドラーWawau Adlerが、ホノ・ウィンテルステインHono Wintersteinをリズムギターに、そしてベースにはドイツ出身のジョエル・ロッカーJoel Locherを伴い、自身のトリオでライブをやったようだ。場所は、ドイツのビュールBühlという場所にある、Schütte-Kellerシュッツケラーというライブハウス。そのライブの様子を動画でみてみた。

いかつい雰囲気の男性3名が、時に顔を見合わせて微笑みを交わしながら、たまにちょっと耳慣れたフレーズを織り交ぜて観客の笑いをも誘いつつ演奏するさまはとっても素敵だ。
こちらは、そのシュッツケラーのウェブサイトに掲載されていた、Wawau Adler出演時の様子。無骨なデザインだなぁ。
Wauwau Adler, Sinti Swing

ワワウのデビューアルバム“Wawau Adler – With Body and Soul” は、Bella Musicaという、ビュールが本拠地である会社からリリースしているとかで、ワワウはビュールという街にも思い入れがあるのかもしれない。そして、このライブハウスも、地元に愛されている場所なのだろうな。

「バーフバリ! バーフバリ!」と叫びたくなる。バーフバリ~王の凱旋~@新宿ピカデリー


監督・脚本 S・S・ラージャマウリ、2017年、インド、Baahubali 2: The Conclusion


とにかく私の周囲では評判が良すぎるこの映画を観た。映画館で観たほうが迫力が伝わるに違いないと思ったのだが、本当にその通り。この「王の凱旋」は、「王の誕生」に次ぐ作品なのだが、パート2からでもきちんとストーリーにフォローできるようになっている。

舞台はマヒシュマティ王国。ここでの王位継承をめぐって繰り広げられる戦いの様子を描いている。次期王の座が決定しているアマレンドラ・バーフバリは国民からの人気も高く英雄として慕われている。国母シヴァガミは、バーフバリの戴冠式までの期間、国民の状況を把握するために旅をすることを提案したので、バーフバリはカッタッパを従えて旅に出る。途中、小国クンタラ王国の姫、デーヴァセーナに一目惚れし、身分を隠しながら親戚の使用人として王家につかえるようになるが、ひょんなことからその立場が明らかになってしまう。そして、デーヴァセナが出した手紙が原因で、シヴァガミの怒りを買ってしまい、マヒシュマティ王国は混乱に包まれるのだった。

ストーリーでは大部分が回想シーンと戦いのシーンばかりなのだが、大勢を相手に戦うバーフバリの戦術がすごすぎて目が点になる。水牛の使い方とか、矢の入り方とか、お城に潜入するための方法とか。それこそ、空間に向かって矢を放つと、そこに敵が現れて矢に射られちゃったりする。バーフバリはこれから現れる敵の動きが予測できるのかしら。荒くれものの象や水牛の乗りこなし方もかっこいい。スケールが違うぞ! こんな戦士は不死身であってほしい。

デーヴァセナとバーフバリが二人でマヒシュマティ王国に舟で向かうシーンはすごい。戦いはなく、フォーカスは二人に当たった平和なシーンのはずだが、「え、その舟ってそういう仕組みなの?」と度肝を抜かれる。

バーフバリの勇ましさを知るにはこちらの映像と曲がおすすめだ。

日本にも戦国時代の国盗り合戦を描いた映画があるけれども、そうした映画の中で使われる戦術を相当スケールアップして、いやスケールアップしすぎてコメディにも見えなくはない。でも、登場人物によって提示されるコメディ要素は一つもない。でも演出がすごすぎて笑っちゃう、という感じかな。もしこの映画を観るなら、このすごさと感動を共有できる人との鑑賞をおすすめしたい。

スペインの郷土料理をワインと一緒に楽しむ。

都内某所にて最高に素敵なスペイン料理屋さんに行った。バスクにお住まいだったというシェフによる、完全予約制のレストランだ。

ワインとのマッチングコースというのを選んだら、ピンチョス、前菜3種類、メイン2種?、リゾット、デザートというフルコースに合わせて8種類くらいのスペインワインが次々に出てくるという仕掛け。おいしすぎる…前菜も豪華すぎてメインと区別がつかない。そしてお料理はお酒が進む味付けだし、見た目も美しい。シェフの手際もとっても鮮やかで、カウンター席からそれを眺めることができるのが、また幸せ。うっかり飲みすぎてしまいますな。

最高に幸せな気分で夕飯を終えた。ここは、ワインが好きな人と行くべし。

"Festival Jazz Musette des Puces 2013"の秘蔵映像

ディディエ・ロックウッドDidier LockwoodとマリクMalikが主催するジャズミュゼットを中心とした音楽フェスティバル、"Festival Jazz Musette des Puces"は、毎年フランスのパリ郊外、サン=トゥアンSaint-Ouenで開催されている。カフェや街角などで有名ミュージシャンが奏でる音楽を無料で楽しめるという、夢のようなフェスだ。今までの様子はこちらで紹介している。
asquita.hatenablog.jp

昨年も、ディディエ本人以外にビレリ・ラグレーンBireli LAGRENEにシルヴァン・リュックSylvain LUC、マルセル・アゾーラMarcel AZZOLA、ジャン-マリ・エカイJean Marie ECAYにニニン・ガルシアNinine GARCIA と、マヌーシュ・ジャズ好きがよだれを垂らすアーティストが出演していたらしい。よい映像が見つけられないのが残念だが、確実にいえるのは、このフェスはディディエなくしては生まれなかったということだ。45年にわたるディディエの親友であり本フェスティバルの共同企画者、マリクMalikもさぞ力を落としていることと思う。

ディディエへの追悼を込めて、本フェスの秘蔵映像が公開された。2013年のフェスの映像で、ノエ・レーヌNoé Reineとニニン・ガルシアNinine Garciaのギターに合わせて、ディディエが演奏している。この頃のノエは14歳くらい? リズムギターだけでなく立派にメロディを弾いている。

最後の記者会見でのディディエの発言をきいたら、マリクは悲しくなってしまうだろう。でも、同時に、このフェスを今後も続けていく勇気ももらったかもしれないな。今年の開催は6月の中旬。出演者の発表を楽しみに待ちたい。

近代能楽集、葵上・弱法師(三島由紀夫作、笠井賢一演出)@銕仙会能楽堂


三島由紀夫の「近代能楽集」という本がある。これは、三島がお能の持つ演劇可能性を追求した劇作品だ。これを実際に三島が能をよく観に来ていたという銕仙会能楽堂でやったらどうなるの?ということでできがったのが、今回の「葵上」+「弱法師」である。その舞台はシームレスで、主役を演じる二人も共通している。
葵上は、"六条康"子と若林"光"という登場人物名になっており、近代能楽集は読んでいないが能の葵上をみたことがあるものには、なるほど!という感じだ。お能をよく観るという同行者は、「あの場所をヨットの帆をみたてた布を吊るのに使うとは!」と感心していた。なんでも、能楽堂の天井には滑車があるのだが、この滑車は、「道成寺」の鐘を据え付ける時のみに使う。そしてこの鐘は非常に重要な役回りなので、鐘専門の後見が付くらしいのだ。この演出が、お能がわかっている人ならではの演出方法なのかもしれない。
「弱法師」に至っては読み方もわからないくらい知らない演目だったが、盲目の戦災孤児、俊徳の苦しみが表現された演技であった。突然終わった、という感じだったのだけれども、能の弱法師を知っていたら、この終わり方は予想が付くものなのだろうか。

お能の弱法師を一度見てみたくなった。

ラオスにいったい何があるというんですか?

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村上春樹さんがアイスランドギリシャやボストンやニューヨークやルアンプラバンなどなど、いろんな場所に住んだり、旅したりする様子がゆるく書かれている。

フィンランドでは「カフェ・モスクワ」という、カウリスマキ監督が経営しているカフェに行ってみたり、出版社の人とごはんにいって出版不況を嘆いたり。ニューヨークではヴィレッジヴァンガードやSmokeといった老舗ジャズクラブをはしごする旅をしたり、メイン州ポートランドオレゴン州ポートランド、二つのポートランドでグルメを楽しんだり、ギリシャにいって昔暮らしていた家を訪ねるも、本当にその家が昔住んでいたところかどうか、イマイチ確証のないまま記念撮影してきたり、本当に緩い。でも旅ってそんなもんだよね。

 

この本が気になっていた理由は、タイトルに「ラオス」が入っていた点であった。村上春樹ラオスは、ハノイ経由で行ったルアンプラバンのことだった。なんでもハノイベトナムの青年に表題の台詞を言われた、ということであった。アマンタカに宿泊し、なにやら不思議な音楽をきいたり、托鉢に参加したり、美味しい蒸し魚の現物をみてちょっとギョっとしてみたり。

結局、表題にまでなっているのに、結論としてはラオスに何かがあるっていうわけではない。でも、それなりに魅力的な空気がありました、と解釈していいのかしら。

旅で目的のものに出会えたり出会い損ねたり。でもそのゆるさが本当の旅なんだよね、きっと。