「ベイシー」@一関に思いを馳せる休日。

この3連休のちょっと前からお休みをいただき、「そうだ、ベイシーに行こう」ということになった。以前伺った時に遠くの温泉宿に宿泊したところ、「本気でベイシーで音を聴くなら、遠くに泊まったらダメだよ。夜が楽しいんだから」とマスターの菅原さん言われたので、その教えを守って再挑戦を試みたのだ。今回は、長居すると心に決めて。

車は止まっているからきっといらっしゃるに違いないと思ったのだが、14時頃に訪れたのにシャッターは半開きのまま。そして、お店にはこんな看板が立っていた。「しばらくの間、休業させて頂きます」と。え、営業していないの?


あれ、どうしたのだろう。この日の2日後に上陸が予定されていた台風のせいとは思えないし、思いたくもない。もしかして急な長期取材か出張かしら? それとも、体調を崩された? Google の情報は普通に「営業中」になっている。色々検索してみたが、これといった情報は出てこない。9月の13日にはカウント・ベイシー・オーケストラのメンバーが「ベイシー」を訪問した記事も見つけた。
www.asahi.com


9月24日には村上ポンタ氏のライブがあったようだが、これもちゃんとやったような形跡がある。ところが、その数日後には「ベイシーに来たけれども営業していない」というようなツイートを発見した。ということはちょうど休業に入って2週間くらいなのか。それとも、時々お店を開けない時もあるのだろうか。もしそうなら、明日くれば開いている可能性もあるかもしれない。

色々と考えたものの看板に気後れがしてしまい、この日はすごすごと引き上げた。市内で入るお店やバーでもさりげなく状況の質問するも、街の人も「ベイシー」は知っていても営業状況まではご存じないようだ。「やっぱりノックして状況をきくべきだったか? そもそも新幹線に乗る前に連絡すればよかったのかと思いを巡らせる。が、検索に検索を重ねて、徐々に状況がわかってきた。ヒントをいただいたのは、看板をみてしばらくしてから出てきた「アルケミスト」さんという方のツイート。

おかげでやっと、状況がわかったのだった…。こちらのFMあすもの番組の状況をみても、悲しい出来事は、突然起こったのに違いないというのが想像できた。
watoのおむすびラヂオ | [公式] FMasmo - 岩手県一関市のコミュニティFM

ドアをしつこくノックしたり、電話で営業状況を確認しなくてよかった。マスターはどれだけ力を落としていることか。一介の旅人には何もすることができないのが心苦しい。

菅原正二さんは、お店で必ずMiles DavisのSomeday My Prince Will Comeを聴くという。

かける言葉が見つからないので、今宵は音楽で寄り添ってみようと思う。

asquita.hatenablog.jp

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なお、10月14日からは営業を再開した模様です。

オリジナル曲で勝負するLollo Meier Quartetの美しいライブ映像 by Culturebox

France 3のカルチャー情報提供番組Cultureboxにて、オランダのマヌーシュ・ジャズ・ギタリストであり作曲家でもあるロロ・メイエールLollo Meierのカルテット が取り上げられているのを発見した。昨年のフランス、サモワのジャンゴ・フェス(Festival Django Reinhardt 2018)の映像らしい。映像の中で演奏しているのはすべて自身のオリジナル曲だ。

オランダのマヌーシュ・ジャズといえば、まずはじめにTrio Rosenbergを率いるストーケロ・ローゼンバーグStochelo RosenbergをはじめとしたRosenberg一族が思い浮かぶ。もうシーンから消えてしまったがJimmy Rosenbergジミー・ローゼンバーグも、ストーケロの縁戚だったな。

実はマヌーシュ・ジャズ・ギタリストの層が厚いオランダで、Lollo Meierがどれほどの知名度があるのかわからないが、ジプシー音楽一家の出身で、ジャンゴ・ラインハルトDjango Reinhardtの音楽を忠実に継承しようとしているギタリストのひとりとして活躍している。2018 年には、"Anthology"というアルバムをリリースしており、そのプロモーションもかねて、昨年はますます精力的にライブ出演等していたのかもしれない。

ちなみにこの年のジャンゴフェスでは、Cultureboxは他にもいくつかのライブを撮影している。今や、マヌーシュ・スウィング以外の大物ミュージシャンもたくさん出演するジャンゴフェスだが、マヌーシュ・ジャズが好きだったら、こちらのRomane et Eric Bouvelle Quintet の映像も愉しめるだろう。

あるいは、Gismo Graf、Amati Schmitt, Brady Wintersteinがメンバーの豪華クインテットの映像もよい。

【追記】
こちらも発見。
別の視点から撮影したGismo Grafの豪華クインテット


Samson Schmittのカルテット。

Jazz in Marciac (JIM) 2019! マヌーシュ・ジャズ枠に登場したのは…!?

Jazz in Marciacは、言わずと知れた国際的ジャズフェスだ。フランス南西部、ピレネー山脈の麓の街、マルシアックで開催され、毎年多くの有名ミュージシャンが招かれている。今年の出演者をみてみれば、いかにすごいフェスかがすぐわかると思う。グレゴリー・ポーターGregory Porter、チック・コリアChick Corea、HIROMI、ジェイミー・カラムJamie Cullumウィントン・マルサリスWinton Marsalis...もうお腹いっぱい、のラインナップだろう。個人的には、ジルベルト・ジルGilberto Gillとロベルト・フォンセカRoberto Fonsecaのブラジルコンビに度肝を抜かれたが、まあそれは置いていて。

このフェスは、あらゆるジャンルのミュージシャンに機会を…といっているだけあって、毎年マヌーシュ・ジャズのミュージシャンが招待されている。2019年は、Thomas Dutronc et les esprits manouches と、The Rosenberg Family Project...というバンドだ。どういうことかといえば、ローゼンバーグの親戚筋を中心に結成された二つのバンド、"The Rosenbergs"と、"The Rosenberg Trio"が合同で出演している、ということだったようだ。たぶん、日本人になじみがあるのは、Stochelo Rosenbergが率いるThe Rosenberg Trio (Trio Rosenberg)のほうだと思うが、たまにThe Rosenbergsのほうのギタリストがストーケロと共演していることもある。今、試験で「The RosenbergsとThe Resenberg Trioの正しい構成メンバーを選べ」という問題が出たら、私はたぶんストーケロとジョニー以外は正しく答えられないと思う。
ちなみに正しいメンバーはこれだ。
●The Rosenbergs: Mozes Rosenberg / Johnny Rosenberg / Sani van Mullem

●The Rosenberg trio: Stochelo Rosenberg / Nous’che Rosenberg /Nonnie Rosenberg

7月31日に行われたライブの様子はこちら。


相変わらずのストーケロの疾走感が耳に心地よい。

今年もマヌーシュ・ジャズ界の豪華出演者が目白押し。FESTIVAL DE JAZZ MANOUCHE a Tuileries 2019

出張だ阿波おどりだにかまけて8月も9月も風のように過ぎ去っていった。好きな音楽探しをしたくても耳に入るのは米国発のPopsばかり。飛行機の音楽番組にも(ブラジルは少しだけあるけれど)マヌーシュ・ジャズを扱うものはない…。そんな私でも、移動遊園地の祭典、Fete des Tuileriesの期間中に会場で開催される無料マヌーシュ・ジャズライブのダイジェスト映像は2012年以降欠かさずチェックしている気がする。そう、Festival de Jazz Manouche だ。だいたいいつもお盆時期、今年は8月の14日と15日の両日、チュイルリー公園内の、トラック(というかワゴン車か)を改造した特設ステージで開催された。

もはやポスターとか宣伝用の画像、あるいはがまったく見つからないのだが、出演者としては、たとえばRockey GressetとStochelo Rosenbergのデュオとか、Angelo Debarreと息子のRaangy Debarreのバンド、Serge Kriefの息子たち2人によるデュオ、Ezeckiel Krief and Lior Krief 、Sandro et Paquito Lorier親子、 Yorgui Loeffler と Magnio Loefflerの(たぶん)親子(Yorguiのデビューアルバムのタイトルが"For Magnio"なので、たぶん息子か親族だろうとの推測。もし違ったらむしろびっくりだ)、Tchavolo Schmittなどなど。マヌーシュ・ジャズ好きなら、これがどんなに魅力的なラインナップかがわかるだろう。おまけに、他の有名ミュージシャンが飛び入りみたいなこともあるから気が抜けない。もちろん、Le roi des forains、つまり移動遊園地興行の王様の異名を持ち、自身がマヌーシュ・ジャズ大好きなMarcel Campion氏も、ギターを持ってステージにあがっている。

だれに感謝って、毎年ライブのダイジェスト動画をアップしてくださるこの方。おかげでこのコンサートに思いをはせながらライブを疑似体験できる。

しかも今年は、ジャンゴ・ラインハルトの縁戚筋でAngelo Debarreを叔父に持つサラブレッド、Steve Reinhardtのライブを別途アップロードしていただいているのが、ありがたい。

おかげ様でたっぷり堪能できた。感謝!

【追加情報】MagnioがYorgui Loeffler の息子であることが以下の記事で確認できました。よかった。
Jazz manouche à Zillisheim : dans les pas de Mito, la relève arrive - France 3 Grand Est

アジア料理が食べたい@San Francisco

2カ月に2度もアメリカに行くハメになると、申し訳ないがもう重めの食事等は一切食べたくなくなる。ただでさえ、だいたいのご飯は重い国だから…。

というわけで、今回現地に住む友人に紹介してもらったアジア料理をこちらにメモしておこうと思う。

★OKANE
www.okanesf.com

和食でありお寿司屋さん。メニューが面白くて、そそられた。

いわゆるカリフォルニアロールに代表されるロール寿司が全部東京の地名の名前がついているのだ。というわけで、六本木と銀座を試したみた。
これが銀座で…

これが六本木。

両方とも美味しかった。上品な味付け、盛り付けも魅力かな。もうまったく新しいお寿司として楽しめる。

★Tin Vietnamese Cuisine
www.tinsf.com
モスコーニセンターの周辺にあるベトナム料理屋。予約しなくても入れる気楽さがよい。
ご飯は本当においしくて…感激した。しかもちょっと飲んで40USDもしないくらい。サンフランシスコにしては破格のお安さ。一人ご飯でも大丈夫…といいたいところなのだが、(お店は大丈夫だが)ちょっとあまり雰囲気がよくないエリアの入り口にあるので、だれかと一緒に行く方が安心かも。
INTERCONTINENTALホテルからすぐなので、このホテルに宿泊することがあれば私は通っちゃうだろうな。


★Lers Ros Thai
http://lersros.com/
いくつか市内に支店があるタイ料理レストラン。ワインとともにタイ料理を楽しめるのがポイント。ただ、今回予約がとれたのは16th streetにある店舗だった。元々からある店でにぎわってはいるが、ここもあまりいいエリアではない。ガラス越しに、ホームレスの方々が自由奔放にふるまっているのをみながら食事をすることになる。
来店するときは、入口の真ん前までUBERを付けていくことをお勧めする。

場所は悪いが味は確かなので、私が行った日も大勢の人でにぎわっていた。ただ、とてもじゃないが表玄関の写真を撮る気にはなれなかった…。

アジアン最高! お箸の国の人だもの、アジア料理の摂取は大事なのです。

Fish Restaurant@Sausalito


サンフランシスコの対岸にあるまち、サウサリートSausalitoに遊びに行った。ゴールデンゲートブリッジを渡ったところにあって、港には個人所有のヨットがたくさん停泊している。その先の方に、Fishというレストランがある。

昼過ぎに行ったらものすごい人が並んでいたが、回転が速いから大丈夫、と地元の友人。実際15分くらい並んだところで入ることができた。クラブロール(カニのサンドウィッチ)が名物らしいが、いやぁ美味しかった。カニがぎっしり詰まっている。

おしゃれな瓶に入った地元ワインやクラフトビールとともに、がっつり堪能。ごちそうさまでした。

メニューはこんな感じ。昔は現金のみ受け付けたとかで、店内にもATMがあったりするのだが、最近はカード支払いも大丈夫とのこと。



それにしてものどかな景色。天気もよくて最高の週末となった。

中野で楽しむベトナム料理 BiaHoi Chop

友人たちとの集まりに選ばれたのがここのお店。

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あの高円寺のお店の支店が中野にもあったことを知る。

 

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写真撮り損ねたが、フォーがとても美味でした。もちもちで歯ごたえがあり、最高。壁画も良い感じです。

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よいベトナム料理屋は、必ずベトナム人の団体が入っているイメージがあるが、ここも例外ではなかった。1人で麺食べに来るのも良いかもね。