Jazz Manouche

Joscho Stephan Trioの によるニューイヤーコンサートで豊かな「ライブ初め」を。

ヨショ・ステファン(Joscho Stephan)。ドイツはメンヒェングラートバッハ (Mönchengladbach) 出身のギタリストで、いわゆるジプシーの出自ではないのだが、その腕前からマヌーシュ・ジャズの世界でよく知られた存在だ。父親のガンターGünter から指導を受け…

ウルグアイのヴァイオリニストがオーケストラで表現するジャンゴ・ラインハルト

1986年生まれ、ウルグアイはモンテビデオ出身のヴァイオリニスト兼作曲家、フェデリコ・ナタンFederico Nathanのことを知った。スペイン、マドリッドのソフィア王妃高等大学院出身という正統派音楽教育を受けた上で、あのディディエ・ロックウッドの音楽学校…

Le Chinois & Friendsがたっぷりきかせる クリスマスライブでは、あの曲もマヌーシュ・ジャズに変身。

先日、フランスのアルザスで活躍するマヌーシュ・ジャズのギタリストル・シノワLe Chinoisが、自らのグループとともにクリスマスアルバムを出すらしいという情報を紹介した。このアルバム"Noël Manouche 2"、どうやら無事にリリースされたようだ。すでにクリ…

2010年、ジャンゴ・ラインハルトの孫、David Reinhardtのドキュメンタリーが再度公開

ジャンゴ・ラインハルト(Django Reinhardt)の息子であるバビク(Babik Reinhardt)の息子、つまり、ジャンゴのお孫さんがこのダヴィドDavid Reinhardtである。今は教会での活動に忙しいようだが、このドキュメンタリーが公開された2010年頃、ダヴィドはドラム…

このローゼンバーグさんはどの系統? オランダの音楽一家が活躍するドイツのフェスティバル"Django Reinhardt Festival in Düsseldorf"。

マヌーシュ・ジャズの世界は、同じ苗字の系統に異なる偉大なミュージシャンがたくさん存在する世界だ。例えば、言わずとしれたマヌーシュ・ジャズの祖、ジャンゴ・ラインハルトの苗字であるReinhardtの場合をみてみよう。弟はジョセフJoseph Reinhardt、息子…

メキシコのジャンゴフェス「Django Jazz Festival 2020」。フランスからもギタリストが参加!

今年はほとんどのフェスが中心になるかオンラインになるかなので、あまり情報検索もしていない私だが、たまたまこれを見つけてしまった。メキシコで3月13日〜15日に開催された、「Django Jazz Festival 2020」。まだ今年で2回目の開催という、歴史の浅いフェ…

マヌーシュ・ジャズファンにも愉しい恒例のフェス”Maisons-Laffite Jazz Festival 2020”は、オンラインで。

フランス、イル・ド・フランス地域圏のコミューンであるメゾン=ラフィットMaisons-Laffitte で、毎年行われているジャズ フェスティバル「Maisons-Laffitte Jazz Festival」。16回目となる今年はコロナの影響で開催が危ぶまれていたようだが、ギタリストで…

DJANGO AMSTERDAM 2020@BIMHUISに登場したJimmy Rosenberg

2020年1月23日は、ジャンゴ・ラインハルトDjango Reinhardtの生誕110周年だったのだ。それを祝して行われた"Django Amsterdam 2020"は、今年で第6回目の開催。今年も1月24日〜26日にかけて、オランダ、アムステルダムのライブハウス、Bimhuisでは、ワークシ…

パリ近郊の老舗音楽スタジオによるプロジェクト、Pause@Studio Sextan。Bireli Lagreneのソロギターを堪能。

「フランスの音のパイオニア」と自らを定義するスタジオ・セクスタンStudio Sextan。フランスはパリ近郊、マレコフに1978年に設立されて以来、フランスの様々なジャンルのアルバムがここで制作されているようだ。 そんな音に絶大なる自信を持つスタジオが、…

ジャンゴ・ラインハルトからフラメンコへ。ギターの名手、Raphaël Faÿsがタヒチに初上陸

パリ出身のギタリスト、ラファエル・ファイスRaphaël Faÿs。父親がギタリストだったことからマヌーシュ・ジャズの手ほどきを受け、5歳でFavinoのギターを持っていたという人物だが、パコ・デ・ルシアに影響を受けフラメンコギターも追及しており、今はフラメ…

Adrien Moignard Trio & Guests、新作はマヌーシュ・ジャズの玉手箱

Adrien Moignard(アドリアン・モワニャール)は、フランス生まれのマヌーシュ・ジャズ・ギタリスト…といっていいだろう。 ブルースギターから学び始めて、後からジャンゴ・ラインハルトの世界に魅了されたというので、マヌーシュ・ジャズの世界ではちょっと…

Django Allstars @ Le Studio Grands Boulevards Festival

TSF Jazzが6月1日~26日までの3週間、同社がパリに有する“Studio Grands Boulevards”でオンラインコンサートを開催していた。 asquita.hatenablog.jp出演者が20組ほど出ており、そのライブの模様は少しずつ公開されたいたのだが、とうとう6月25日に開催され…

Les Doigts de l’Hommeメンバーによる新たなジプシージャズカルテット、"ECCA"

Les Doigts de l'Hommeは、疾走感のあるマヌーシュ・ジャズを演奏してくれる4 人組で、大好きだ。ただ、各メンバーがそれぞれ忙しいこともあり、なかなか活動状況がみえない。2020年は、3月14 日、つまり、フランスでCovid-19の感染拡大防止のための自宅待機…

ドイツのマヌーシュ・ジャズギタリスト、Wawau Adler Gypsy Trioのライブ映像

COVID-19 (新型コロナウイルス)は相変わらず猛威を振るっているようだが、最近は、ライブ開催の知らせもぼちぼち聞くようになった。いつまでもこもっていては人間らしい暮らしはできないので、これは嬉しい流れだ。 最近見つけたのが、ドイツのギタリスト…

コロナ下の創作活動。マヌーシュ・ジャズギタリスト、Sandro Lorierの "Japan Swing"

サンドロ・ロリエSandro Lorierは、フランスのアルザス地方、ストラスブールと同じバ=ラン県にある町、サヴェルヌSaverneで生まれたギタリストだ。マヌーシュの一族生まれであり、父親のパキートPaquitoも有名なギタリストで共演歴も多数。サンドロは子供の…

マヌーシュ・ジャズ界の豪華ゲストが参加、Ninine Garcia のアルバム完成記念ライブ

昨年12月にリリースされた、Ninine Garciaのアルバムに、"Heritages"がある。 Ninine Garciaは、パリ郊外 St-Ouen(サン=トゥアン)にある、「マヌーシュ・ギターの寺」と呼ばれるライブハウス、La Chope des Pucesの守護神であるといわれているらしい。そこ…

サミー・ドーサが連続出演。フランス、ノルマンディのマヌーシュ・ジャズフェス "La Gitane"。

2020年8月15日・16日の2日にわたり、フランスはノルマンディのCresseveuilleクレセヴイユという場所で、La Gitaneというジャズフェスが行われた。La Gitaneは主催団体の名前で、"Jazz-guitare au pré"というのが正式なイベントの名前だと見えなくもないが、F…

Antoine Boyerの"ワルツ"シリーズに、あの大物マヌーシュ・ジャズギタリストも登場

Antoine Boyerアントワーヌ・ボワイエール。私は、アントワーヌが父親のギタリスト、セバスチャンSebastien Boyerと結成していた「エスメラルド ジャズEsmerald' Jazz」で知ったが、今やすっかり親から独立し、マヌーシュ・ジャズの枠を超えた独自の活躍をし…

"Merci Django" -- マヌーシュの言葉でDjango Reinhardtへの敬愛を歌うStefi Schmitt

今やカーネギーホールの恒例イベントとなったDjango Festival Allstarsを率いるまでに成長したギタリスト、サムソン・シュミットSamson Schmittの一家が演奏している動画を見つけた。周りでサムソンを盛り上げるのは、子供たちだ。ギターを弾くのは息子のス…

TSF Jazzのオンラインジャズフェスティバル、"Festival Studio Grands Boulevards"

フランスはパリに拠点を置くジャズラジオ局、TSF Jazz。ポッドキャストでも複数のチャンネルを持ち、パリにある色々なジャズクラブで行われるライブを中継してくれたり、自社スタジオでのライブをストリーミングしてくれたりするので、いつも贔屓にしている…

仏独マヌーシュ・ジャズ界の天才ギタリストが紡ぐ15分のインプロビゼーション。Joscho Stephan + Biréli Lagrène

ヨショ・ステファンJoscho Stephanは、ドイツの名ギタリストであり、マヌーシュ・ジャズ好きならそのアンテナに必ず引っかかってくる実力派ギタリストだと思う。その彼が、今年3月5日に、自身が協力しているハノーヴァーの不動産組合のプロジェクトの中でラ…

"Culture en Danger" - 窓辺でマヌーシュ・ジャズライブを敢行したヴァイオリニストの今

先日、こちらでも紹介したヴァイオリニスト、オロレ・ヴォワルケAurore Voilqué。asquita.hatenablog.jpフランスの通信社APFによると、Covid-19の感染拡大を防ぐためにフランスで自宅隔離が始まってから50日が経過した5月初旬、オロレは自宅のあるパリ北部郊…

マヌーシュ・ジャズ界で活躍中のAurore Voilque、ヴァイオリンは、鈴木メソード仕込み。

実はずっと気になっているヴァイオリニストがいた。オロレ・ヴォワルケAurore Voilqué 。こちらのポスターは、2018年にパリのモンパルナス・カフェで行われたライブ告知のものだが、アンジェロ・ドゥバールAngelo Debarreとマチュー・シャトランMathieu Chat…

マヌーシュ・ジャズ界の大御所ギタリスト、Wawau Adler & Biréli Lagrèneのオンラインコンサート

2020年6月20日に、ドイツのマヌーシュ・ジャズギタリスト、ワワウ・アドラーWawau Adler とフランスのビレリ・ラグレーンBiréli Lagrèneがオンラインでコンサートを開催したようだ。ライブは、ペイパルで30ユーロを支払うとリンクが送られてきて観られる、と…

"Kings of Gypsy Jazz"、Tcha Limberger と Mozes Rosenberg。二人の共通点は?

歌いながら奏でるヴァイオリンが印象的なベルギー出身のヴァイオリニスト、チャ・リンバーガーTcha Limberger。マヌーシュの一族に生まれ、ジャンルにとらわれずギターから歌、そして作曲までマルチなタレントをみせているチャ自身のトリオライブ映像がウェ…

Marcel LoefflerとCedric Loeffler。アコーディオン専門番組で魅せるマヌーシュ・ジャズライブ

昨晩アコーディオンのことを調べすぎたせいか、動画サイトが私にアコーディオンの動画をたくさん勧めてくるようになった。それはそれで楽しいけれども、やはりマヌーシュ・ジャズの世界で活躍している有名ミュージシャンにどうしても目がいってしまうという…

アコーディオンの種類とマヌーシュ・ジャズ。Ludovic Beier「Four And Two 」

今年2月にフランスのアコーディオン奏者リュドヴィック・ベイエールLudovic Beierのニューアルバムが出た。 ギターは、RomaneやAngelo Debarre、Thchavolo Schmitt、Patrick Saussois等の大物と長いこと共演してきたベテランギタリスト、フィリップ・キュル…

ジャンゴの時代を忠実に再現。Wawau Adlerの新作"Happy Birthday Django 110"

ドイツ、カールスルーエ出身、Sintiにツールを持つギタリスト、ワワウ・アドラーWawau Adlerのことは、定期的にその動向をチェックしている。理由はただひとつ。8年ほど前にドイツをドライブした際、“Bremer Gypsy Festival”というものを見つけて、わざわざ…

選曲も楽しい、癒しの"Jazz Manouche Confinement" -コロナ体制下で愉しむマヌーシュ・ジャズ

先日、こちらの記事にて、在宅ライブを公開するミュージシャンの話をまとめた。 asquita.hatenablog.jp この中では、ベネルクス3国で活躍するミュージシャンたちの取り組みをご紹介したのだが、今回、フランスのマヌーシュ・ジャズミュージシャンたちのリモ…

延期となった"Django a Go Go 2020"…代わりに楽しめる過去のライブ動画にテンションアップ

ステファン・レンベルStephane Wrembelは、パリ出身、ニューヨークを拠点にするフランス人ギタリストだ。ウディ・アレンの"Midnight in Paris"の音楽を作った人、といえば、ピンとくる人もいるかもしれない。 ステファンがニューヨークで「Django a Go Go」…