蜘蛛男(江戸川乱歩ベストセレクション⑧)

犯人が犯人らしく描かれているような気がして、けっこう早い段階で犯人のアタリがついてしまった。自分の思い込みが正しいのか、(江戸川乱歩作品は、大どんでん返しが多いからね)気になるゆえ、徹夜同然の集中力で読み終えた。

果たして、犯人は思惑どおり。ただし、その後のストーリー展開は、普通の感覚では想像できない内容であり、やっぱり…強烈だ。そして、クライマックスで印象的な地獄絵図が展開していくにつれ、この本、子どものころ読んだことあったなぁと気がつく。これでも乱歩作品の中ではマイルドな内容なのだろう。