北京-建築物のコンセプト

まるで凱旋門みたいな特殊な形をした中国中央電視台(CCTV)の本社ビル。その付帯施設だったテレビ文化センター。完成前に、CCTVによる花火が原因で、今年の2月に燃えてしまったそうなのだが、解体作業も大変らしく、まだ黒こげのビルが残ったままになっている。すぐに壊せないのであれば、ある意味、見事な炭火焼き的焼け方でよかったのではないか。これ不幸中の幸い?

本ビルはオランダ出身の建築家、Rem Koohhaasのプロジェクトによるものだが、最近、この凱旋門の形のビルと、焦げた側のビルで、男女の性器を表現していたのだとコールハース自身が著書で紹介していたと、中国のメディアが伝えた。この2つのビルを改めてセットで確認すると。

なるほどねぇ。対になっているから、そう見えなくもない。もっとも、コールハース氏は、すぐにこの噂を否定したが。

コールハース氏の建築事務所であるOMA(Office for Metropolitan Architecture)のサイトをみると、2002年以降、北京のプロジェクトを多く手掛けていることがわかる。CCTVがクライアントのプロジェクトだけでも、4件も請け負っている。今後のことを考えると、否定するのも無理はないか。

建築家がアタマで描いている真のコンセプトは、みんなに伝えたいはず。一方、すべてクライアントに伝えてしまったら、とれる仕事もとれなくなるかも…と考えると、著書でその心を伝える行為は、ひそやかな抵抗なのか。浅草のPhilippe Starckによる金の炎ビル(別名ウンコビル)の裏の意味に思いを馳せながらそう思った。

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http://www.danwei.org/architecture/rem_koolhaas_and_cctv_porn.php

◆CCTV TELEVISION CULTURAL CENTRE
http://www.oma.eu/index.php?option=com_projects&view=portal&id=388&Itemid=10