「大江戸の火消し」


フランスの友人からメールが来た。YouTubeのリンクとともに来たのは、こんなメッセージ。「日本人はこういうのにinspiredされないの? それとも、そもそも存在を知らないの?」。たしかに、YouTubeのコメント欄には、日本人らしき人からのコメントはない。

これをきいて、とっさに思い浮かんだのは、松浦亜弥が出ていた昔のプリッツのCMだ。あまり観る価値ないけど…。

あるいは、MTVでかつて放映していたアニメ「Beavis and Butthead」で、Beavisがエアギターで冒頭部分を叫んでいたような。

原曲について何も知らないので調べてみたら、1972年リリースのDeep Purple "Smoke on the water"は、何と、Deep Purpleのメンバーたちが実際に居合わせた、スイス・モントルーにあるジュネーブ湖ほとりで起きた火事が題材になっているらしい。で、それを琵琶湖湖畔の火事ということにして、タイトルが「大江戸の火消し」とは洒落ているではないか。和楽器音階にきちんと合っているし、小鼓の音がサビを盛り上げてカッコイイ。

ただ問題は、このカッコよさをどう説明するか、彼のメールにどう返事するか、だ。歌詞の置き換え方がいかに洒落ているかを説明するのは手間がかかるし、この和楽器オーケストラの編成や一つ一つの楽器の説明、「木遣り」について…。まずは自分が自国文化に疎いということを残念に思っている、ということから表明しておこう、と思う。