外国語をどう学んだか

外国語をどう学んだか (講談社現代新書)

外国語をどう学んだか (講談社現代新書)


1992年3月に講談社現代新書から刊行された本なのだが、何と、古すぎてアマゾンに画像が掲載されていないよ…。

当時外国語使いとして名を馳せていた著名人たちが、外国語をどのようにモノにしたかをエッセイで綴っている本だ。今もご活躍な人物、たとえば、ジョイスの名訳で有名な柳瀬尚紀、フランス関連のエッセイで人気の鹿島茂、前厚生大臣の舛添要一などが、それぞれの外国語習得体験を素直に白状している。

言語習得動機もいろいろならアプローチにも個性があっておもしろいのだが、案外「基礎を固めよ」「とにかくどっぷり浸かり、ひたすら使うことを心掛けよ」「日本語での発想力を鍛えよ」という人が多いのではないか。やみくもに暗記した、という人も案外多かったかも。

おっと、そして何よりも気にいったのは、ロシア語習得のエッセイを書いていた菊地涼子の「言葉得たくば恋せよ乙女」という言葉。たしかに、学びたい言語の国で彼・彼女を作るとよいとは、よく言われることだ。ま、それは難しいにしても、まずは学びたいと思った言語自体に恋すること、これもまた大事なんだろうなぁと思った。