ジャンゴの曾孫、Levis-Adel Reinhardtの"Love for Sale"が素敵

1927年に設立されたSalle Pleyel(サル・プレイエル)は、ワグナーにストラヴィンスキードビュッシーにラベルなど、世界に名だたる有名音楽家が演奏したことでも知られる、フランス・パリのコンサートホールだ。(どんなにすごいホールかは、国立楽器さんのサイトをご確認ください。サル・プレイエル(Salle Pleyel)について

(たぶん)2009年より行われているイベント Noël Manouche(ノエル・マヌーシュ)では、昨年、ジャンゴ・ラインハルトの曾孫、Levis-Adel Reinhardt(レヴィス=アデル・ラインハルト)が弱冠13歳にしてSalle Pleyelの舞台に出演するということで話題になり、とうとうFrance 2でも紹介された。そのインタビュー映像が日本でも観られるようになっていたので、さっそく拝見。ちょっと画像と音声にずれはあるけれども、貴重な映像だ。

久々にみたLevis-Adel氏は、トニー・ガトリフの映画への出演時よりさらにふくよかさが目立ち、大人びた表情をみせていた。成長期だものね。インタビュアーは、今回の快挙、つまり若くしてのSalle Pleyel出演に関する感想をきいたのち、Levi-Adelがいつどのように音楽を始めたかという話を引き出していた。あとは、曾祖父にあたる大物ギタリストでありジャンゴ・ラインハルトをみて、どう思うか、尊敬しているかなど。インタビューとしては、まあもう何度も聴かれている話だろうし、そこまで新たなトピックもなかったかな。
曾孫からみてもジャンゴは偉大であり、今回のライブ出演は若いミュージシャンにとって素晴らしいことなのは間違いない。彼の場合は、大物の曾孫、親族の多くがメジャーミュージシャンという特殊環境があったとはいえ、その血のつながりや13歳の若さよりも、9年のキャリアの方を尊重すべきミュージシャンなのだ。
とくに楽しげもないインタビューを終えたLevis-AdelがMahtieu Chatelainをリズムギターに従え、スタジオで演奏した"Love for Sale"が素晴らしい。お願いだから、どこかのJ・ローゼンバーグみたいに世間の注目の高さに屈して誤った道をいかず、まっすぐな大人になってほしいと思う。

ちなみにNoël Manoucheには、Thomas Dutroncのセクステットや、Angelo Debarreを従えた"Le Manoir de mes rêves sextet" と、主役級のグループばかりが出演しており、値段は45ユーロ〜60ユーロ程度。この音楽が好きな輩にとっては、クリスマス前のSalle Playelは狙い目かも!?