Les Doigts de l'Homme(レ・ドワ・ドゥ・ロム)のライブがTSFJAZZ Jazz Liveで

TSFJazzは私が最近気にいっているPodCastだ。この中のライブ生中継番組"Jazz Live"は、今年に入ってからすでに10回近く更新されている。記憶に新しいところでは、Samy Daussat TrioやRomaneとStochelo Rosenbergのコンビのライブなども放送されており、番組のマヌーシュ・ジャズ率は大変高く、アーティストのインタビューなども含まれているため、あなどれない。
さて、1月26日に配信された、このLes doigts de l'hommeのライブには感動した。2008年の夏、渡仏の前にこのグループのライブを必死に探したのに、どこかの知らない地域のマイナーなクラブでのライブしか予定されていなく、がっかりした記憶があるのだ。確かに最近、ジャンゴのトリビュートアルバムを出したばかりとはいえ、そんな彼らが今やDuc des Lombardsという老舗クラブでライブをやり、それが放送されるとは!

このグループは、ブルターニュ出身の凄腕ギタリストOlivier Kikteffが率いるバンドで、Yannick Alcocer (guitare)、 Benoît Convert (guitare)、Tanguy Blum (contrebasse)の4人が現在のメンバーだ。スーパープレイっぷりには、毎度圧倒される。さらにMCやライブの演出もおもしろいので、一度ナマで観てみたいところだ。
私は、あるYouTubeの映像でこのグループに出会った。まだ、現在のギター二人の代わりに、Marc Lavertyというギタリストがおり、トリオで演奏していた時代だ。

この映像での演奏曲は、マヌーシュジャズメドレーになっている。このリラックスした雰囲気で、指先は実はすごいことをやってのけているのがすごい。このジャンルが好きな人なら、必ず感動する映像だと思う。
でも、なんでこの映像に出会ったんだろうと思ったら、秘密はYouTubeのタグの付け方にあった。タグには、マヌーシュ、ジャズ、ギターという王道のキーワード以外に、こんな単語が入っている。
"django reinhardt gipsy bireli lagrene angelo debarre "
つまり、このジャンルが好きなら、他のアーティストで検索してもこのグループが検索結果に出てくる可能性が高い、というわけだ。
グループの名前は、フランス語の「人権(Les droits de l'homme)」という単語にかけて、"les doigts"de l'homme, つまり人の指、ってな感じだと思うのだが、素晴らしいのは指だけじゃなくて、マーケティングやSEO対策の腕前も上手なようで…。