水曜日のエミリア

(2009年、米国、Love and other impossible pursuits、ドン・ルース監督)
ナタリー・ポートマン演じるエミリアは、若手弁護士。結婚している上司と恋に落ち略奪婚を果たし、子どもに恵まれるもすぐに亡くしてしまった。水曜日は、上司の連れ子ウィリアムを学校に迎えにいかねばならない日なのだが、継母であるエミリアは明らかに好かれていないことがわかる。
傍目にもキツい人だなぁという印象がぬぐえないのだが、このあたりの感じは、彼女が子供を失った経緯やそれにまつわる思いが関係しているのだった。
エミリアは、若さとプライドの高さ、秘めたる繊細さを兼ね備えた難しい役どころなのだが、ナタリー・ポートマンの演技がきちんとそれを表現していて、とてもいい。「愛する者に厳しすぎる」ということで、嫌われそうなくらいはっきりした性格で、実際に周囲に当たり散らしたりするのに、なぜか全面的に嫌いになれない部分も表現されているというべきか。ちょっぴり感動もできる、いい映画だと思った。NYの街が舞台なので、NYによく行く人にも愉しめるかな。

ところで、この映画、宣伝していたかなぁ? まったくノーマークでした。