Le fils à Jo

(2010年、仏、フィリップ・ギラールPhilippe Guillard監督)
ル・フィス・ア・ジョー、つまり「ジョーの息子」。主人公Gérard Lanvinが演じるジョーは、地元で有名なラグビー選手だ。カナバーロ家は代々名ラグビー選手を育ててきた名家でもあり、ジョーは男手ひとつで愛息子トムを育ててきた。もちろん、ラグビーの教育も。
ところが、トムは数学の方が好きだという。ラグビーの選手もどうやらなさそう。というわけで、親子の戦いが始まる。
機内じゃ「コメディ映画」と紹介されていた。確かにいいオジサンがラグビーに執着し、未だにラグビー式の挨拶をするところなど殊にコメディっぽいが、基本的には人間ドラマだろう。ジョーのところには、なぜかポンポンといういきなり迷い込んできたオジサンが住み着いており、このおじさんが、ラグビーに情熱的すぎるジョーとトムのいい潤滑油にもなっている。また、昔の仲間で、ニュージーランドでラグビー選手の経験を積んできたという通称シノワ(なんで中国人なんだろう。不思議)も、多少はっちゃけた感じで昔の仲間であるジョーを支えていく。
こんな家族や仲間に恵まれたトムはしあわせものだよ。地味な映画だが、さわやかな結末がよかった。

どんな邦題で放映されるか、楽しみだ。