The World is big and salvation lurks around the corner.

(2008年、ブルガリア・スロベニア・ドイツ・ハンガリー、Stephan Komandarev監督)
時は1980年代のブルガリア。工場労働者Vaskoは、妻のYanaと息子のAlexことSashkoを連れてイタリアへ亡命をはかった。それから20年が過ぎ、ドイツに根を張った一家はブルガリアに初の里帰りをしようとするが、その途中で交通事故に遭う。Sashkoは記憶喪失となり、事故前の記憶をなくしてしまった。
そこで、Sashkoは病院に迎えに来た祖父Bai Danと二人で、タンデム自転車に乗って記憶を取り戻す旅に出る。旅をしながら、Sashkoは収容所暮らしや家族のことを徐々に思い出していくのであった。
いわゆるロードムービー仕立てのせいか、共産圏特有のドロドロとした想い出も、そこまで重苦しくなく観ることができる。

バックギャモンが印象的に出てくる話だけあって、The festival bandという人たち(とうかStefan Valdobrevのプロジェクトかな?)のBACKGAMMON DICE(バックギャモンのさいころ)という曲がサントラに採用されていた。このStefan氏は多才らしく、映画にも出演している。