- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/02/08
- メディア: 文庫
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死神というのが、人間の外観を以て地上に降り立って、死ぬ間際の対象者に付きまとい、死の可否を判定する、という筋にのっとった短編集…と思っていたが、その短編はそれぞれ微妙に筋がつながっているところもあり、おもしろかった。
死神が案外世間ずれしていて、まじめにボケるところには笑ったが、何より印象的なのは、死神がなぜかミュージックに執着しており、人間がつくった一番素晴らしい創造物がミュージックである、といっているところだ。音楽がないと耐えられない…と思っている私は、思わず自分と死神の類似点を見出してしまったりして。