トゥルース 闇の告発


THE WHISTLEBLOWER | Official Site — In Theaters August 5th
(The Whistleblower、2010年、Larysa Kondracki監督、ドイツ・カナダ合作映画)
英国の民間軍事会社から、国連平和部隊の一員として、アメリカからサラエボに派遣された警察官キャシー。はじめはお給料が動機で働き始めたサラエボだったが、ここで同僚が人身売買に携わっていることを知り、告発者、つまりThe whisleblowerとして立ち回るも、組織を追放され…。
従軍慰安婦だって強烈だが、自ら地元のバーの亭主と結託し、しかもUNの特権を最大限に利用して、ウクライナあたりから少女たちを買い付けているのが、よりによって国連平和部隊の一員だという事実が衝撃だ。そして、莫大なお金が動く戦争というものからの利益を手放すを恐れてか、この話は一切闇に葬られ、キャシーが告発してからも、当事者たちは訴追されたなかった。
そもそも、この映画が大手映画配給会社から出ることはなく、日本でも劇場公開がなかったのは、とても残念だと思うと同時に、逆に真実味が増す。
そして、キャシーが見えない大きなものに巻き込まれて、どんどん追い詰められていく様子には心からぞっとした。
ちなみに、本物のキャサリンのWebサイトには、彼女が実際にBBCで取材に応じている映像も掲載されている。
Case related - Kathryn Bolkovac