松竹創業120周年 壽初春大歌舞伎@歌舞伎座

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なんと運よく切符を確保できたので、観に行きました歌舞伎第二弾。以下感想を記録しておこうと思う。
1.番町皿屋敷岡本綺堂
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怪談噺でいちまーい、にまーい…とお皿を数える話があるが、所謂「皿屋敷」というのはいろいろバリエーションがあるらしい。こちらは戯曲ということで、身分違いの恋ゆえの悲劇、というのがキーワードだ。吉右衛門が演じる青山播磨が旗本なのだが、芝雀が演じるお菊が、播磨の心を信じられずわざと家宝のお皿を割るところが、悲劇の始まり、という感じか。前段部分がこんな感じなんだ、というのを認識できた貴重な場面。

2.女暫
いわゆる歌舞伎十八番の「暫」を女がやる、というもの。華やかでとにかく楽しかった。巴御前を演じた玉三郎の鉄板の美しさはもちろんだが、女鯰若葉の七之助が美しい! 顔立ちもしぐさも女子力の高さに唖然。巴御前と若葉の、縁起を超えた日常会話のようなかけあい(これもお約束の演出らしいが)も楽しいし、最後、六法を踏むのを舞台番さんに習う、というところの掛け合いもよかった。この舞台番さんの役が吉右衛門なのだけれども、ゆるくて粋で所作がきれい。

3.猿翁十種の内 黒塚(木村富子)
これまた安達が原の鬼婆伝説をもとにした話で、観世流では安達原(あだちがはら)と呼ぶらしい。澤瀉屋(おもだかや)のお家芸ということで、猿之助がしなやかな踊りで大活躍だった。とくに鬼婆に変身してからの勢いがすさまじい。襲われそうになった山伏たちや勘九郎演じる阿闍梨祐慶たちとの絡みも息がぴったり合っていて、みていて気持ちのいいもの。舞台上には鳴り物もお琴やら尺八も出てきてにぎやかだった。ただ、これはイヤホンガイドか解説がないとちょっと厳しい内容だったのも事実。ツウぶらずに素直にイヤホンガイドを借りるべきだった。

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