身近でマヌーシュ・ジャズを楽しめるフェス、Festival Jazz Musette des Pucesのショートフィルム

フランスはパリ郊外のサン=トゥアンSaint-Ouenにて、毎年6月中旬頃に"Festival Jazz Musette des Puces"というものが行われていると知った。クリニャンクールの蚤の市のあたり、といえばイメージが付く人もいるだろうか。マヌーシュ・ジャズが好きな人なら、"la chope des puces(ラ・ショプ・デ・ピュス)"という、ライブハウスがあるエリア、といえばピンとくるだろうか。
la chope des puces - Accueil
このフェスの名前である"Festival Jazz Musette des Puces"を聞いたとき、ピンとこなかったのだが、見覚えのあるような気もしないでもなかったので念のため確認したら、"Festival des Puces de Saint-Ouen"の名前で認識していた。


Noé REINE、14歳のマヌーシュ・ジャズ・ギタリスト - 空間Annex

なるほど、このブログで触れていたフェスの正式名称は、"Festival Jazz Musette des Puces"だったというわけか。
Festival des Puces - Accueil
フェスの発起人は、ディディエ・ロックウッドDidier LockwoodとマリクMalikという、二人のミュージシャン。70年代にサン=トゥアン市役所裏手でのリハーサルで会って以来の交友らしい。この二人が2004年に地元のThéâtre Café Picoloというところで"rencontres manouches(マヌーシュとの出会い)"というイベントを実施、トマ・ドゥトロンThomas Dutroncやニニン・ガルシアNinine Garcia等を招いてイベントを成功させたことをきっかけに、2005年から本格的にこのフェスを始めたとか。
このフェスの最大の特徴が、「バーライブ」だろうか。フェスの期間中、そのエリアで提携している20前後のバーやカフェにて、トップアーティストたちがいきなりライブをしてくれる。マヌーシュ・ジャズやミュゼットが流行った時代における音楽の聴き方に敬意を払ってのライブスタイルは、聴衆には嬉しい限りだ。
クリスチャン・ウゴリーニChristian UGOLINI監督のこの短編映画をみると、2013年のフェスの雰囲気を満喫できる。