潜入ルポ 中国の女~エイズ売春婦から大富豪まで

潜入ルポ 中国の女 エイズ売春婦から大富豪まで (文春文庫)

報道規制が厳しいなかで、中国に生きる女性たちを追ったルポ。地方都市、そして北京に生きる売春婦の話から、先天性下肢障害を持ちながらも日本で漫画家デビューした女性漫画家、貧困層に生まれながらも古紙回収業を立ち上げて成功した女性経営者、公安に目を付けられ、軟禁されてもなお活動を続ける米国で学んだ人権活動家…まさに底辺から頂点までの女性を追っている本。やっぱりエイズ村の話が一番印象的かな…
河南省というところの文楼村というところなのだが、不衛生な器機を使って売血をした結果、HIVウイルスが蔓延したとか。当然外国のジャーナリストが近づけるわけもなく、著者はモンゴルの作家として迷い込むのであった。そこでの話はいかにも過酷だ。そして、中国の、農村に生まれた女性の救いようのない悲惨な暮らしが浮かび上がるのであった…。