Romané chavé。ジャンゴ・フェス最終日のライブフル映像

昨年、フランスのサモワ・シュル・セーヌで行われたジャンゴ・ラインハルト・フェスティバルのフィナーレを飾ったライブの映像が動画サイトにアップされていた。今年の1月Arteで放映されたものらしい。
ライブの名前は、"Romané chavé"。ロマネ・シャベと呼べばよいのだろうか。「ラーマ王の息子」、つまり、いわゆるジプシーやロマと呼ばれるルーツの人々の総称らしい。なぜそういう名前になったかというと、バラエティに富んだ出身地の出演者に由来するのだと思われる。
ルーマニアからは、バイオリンのコステル・ニテスクCostel Nitescu、ツィンバロムのジアニ・リンカンGiani Lincan、ルーマニアのロマであるアコーディオンの神と呼ばれるイオニカ・ミヌーヌIonica Minune、ドイツからはシンティ出自のおなじみストーケロ・ローゼンバーグStochelo Rosenbergとその弟、モゼスMozes。フランスからは、若手ギタリストのアドリアン・モワニャールAdrien Moignardとセバスチャン・ジニオSébastien Giniaux、ベースにはジェレミー・アランジェJérémie Arrangerとガブリエル・バルバロGabriel Barbalau。
この混成メンバーが、ジャンゴのオリジナルからクラシックまで演奏しまくる1時間の映像にうっとりとした。アンコールで演奏した"Troublant Bolero"も深みのある豪華なアレンジだ。
ところで、今年初めに「ツィンバロムとマヌーシュ・ジャズの組み合わせが珍しい」ということで、ジアニ・リンカンが出演しているライブのことを取り上げた。asquita.hatenablog.jp
でもこうしてみると、楽器そのものは目立つけれども、演奏にはよくなじんでいると感じた。
Arteのサイトでは、より高画質でライブが楽しめる。concert.arte.tv
日本ではめったにお目にかかれない豪華な楽器編成で演奏されるマヌーシュ・ジャズは必見だ。