週末ソウルでちょっとほっこり(下川裕治)

週末ソウルでちょっとほっこり (朝日文庫)

週末ソウルでちょっとほっこり (朝日文庫)

今年は韓国に二度行く機会があったので、そのディープな文化を知りたいと思って空港でこちらを購入。下川氏といえば、昔「12万円で世界を歩く」という本で旅魂を大いに刺激していただいたりしたので、文化のディープなところをつつくのではないかと期待した。
明洞から出てしまうと遭遇する、ハングル文化圏の「まったく何が書かれているか検討もつかない」ことに対する戸惑いなど、共感できるところが多い。一方で、たとえば「蒸しアンコウ」(〆はチャーハンらしい)、サンマの半干し「クァメギ」、「貝蒸し」、「クルポッサム(カキと茹でた豚と調味料をサンチュでくるんで食べる)」、うわさの発酵エイ「ホンオフェ」など、試したこともない食べ物が次々と紹介されていた。お酒でも、向こうの焼酎、ソジュにビールやらマッコリを混ぜて飲む現地スタイルとか、現地の人が飲むお酒「がんばれ父ちゃん」(日本語!)の話とか。Kポップの話、ジャージャー麺みたいな「チャンジョンミョン」や日本より魚介たっぷりの「チャンポン」に代表される「韓国中華」が存在する話、ソウルと風水の関係、温泉マーク宿のなぞ。
つきだし文化に対する遠慮の見せ方とか、「ケンチャナヨ精神」でけでなく「パルリパルリ(はやくはやく)精神」という、韓国の人のせっかちなことを示した言葉、英語教育が盛んな理由、家を借りるときの仕組みとか、勉強にもなる。次回韓国に行く機会があったら、週末を狙って「国立中央博物館」「ソウル歴史博物館」「韓国映画博物館」など行ってみたいな。Kポップファンが自腹で出す、アイドル向け誕生祝広告の存在もちゃんとチェックしてみようっと。