アルザスのギタリスト、サンドロ・ロリエSandro Lorierが2本指奏法でジャンゴ・ラインハルトに捧げる"J'attendrai"

マヌーシュ系音楽一家で生まれ育った若手ギタリスト、サンドロ・ロリエSandro Lorier。現在もアルザス地方を中心に活躍中のようだ。
最近のライブ動画を見つけた。ジャンゴの"J'attendrai"を演奏している。

ライブの場所は、ストラスブールの"le Bateau du Rhin"というライブレストランのようだ。地図でみるとライン河やヨーロッパ橋にほど近い場所、ライブもマヌーシュ・ジャズやフラメンコなどを多くやっているようだ。次回ストラスブールに行くチャンスがあったらぜひ訪れてみたい。
Bateau du Rhin • Restaurant

そして、こちらの"J'attendrai"は、最近封切られた映画、"Django"を意識して、ホットクラブ五重奏団形式の演奏らしい。リズムギターのPaquito Lorierは父親だが、Eiden Lorierも兄弟なのだろうか。2本指での演奏がはっきりと見て取れる。映像も30年代の雰囲気を醸していて、素敵だ。

それはそうと、久々にサンドロの名前をみたので、最近の活動を調べてみると、2015年9月に"Gypsy Favela"というアルバムを出していた。
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アルバムのプロモーションのために、2016年に地元のテレビ番組に出演している映像も発見した。

番組のインタビューでは、自分のことを「ジプシースタイルをベースにしたモダンジャズギタリスト」と紹介している。13歳でギターをはじめたきっかけが、父親に連れていってもらったジョージ・ベンソンのコンサートだというから、実際モダン・ジャズ寄りなのだろうが。こちらのアルバムは、タイトルはブラジルのファヴェーラがついているし、演奏ではフラメンコのギター奏法であるピカード奏法を多用しているらしい。まだ20代の若手ギタリストだからこそ、これからもいろいろな文化を取り入れながら、どんどん進化していってほしい。