Rolling to You。車椅子利用者のふりをした男の恋の行方は!?

2018年、Franck Dubosc監督、フランス、Tout le monde debout

フランスの実業家ジョスランは、口八丁で、自分の利益のために平気で軽い嘘をつくような男だ。スポーツ用品メーカーの社長をしている。ある日、ひょんなことから実家の隣人ジュリーに車椅子に乗っている状態で会ってしまったことから、自分がハンディキャップがあるという嘘をつく。そのジュリーが紹介した姉、フロランスも実は車椅子使用者。ジョスランはフロランスに惹かれていく一方で、自分が実は健常者である、ということをいうタイミングを完全に逃してしまう。さて、ジョスランがとった行動は…。

監督であるフランク・ドュボスクFranck Duboscの初主演作品でもある。せっかくイケメンなのに、とにかく適当で緩い、ときに傲慢な男ジョスランが、フロランスに出逢ってどんどん変わっていく。Alexandra Lamy演じるフロランスは、障害の有無など関係なくやりたいことに突き進んでいく、それはそれは魅力的な女性だ。マラソンが趣味のジョスランが、はじめについた「自分は車椅子である」という嘘を隠すために行う様々な行為は、コメディだ。一方で、ジョスランが彼女に惚れていくにつれて、自分のついた嘘をはやく謝罪しようとするも、彼女を失うことが怖くてなかなか真実を告げられず悶々とするのが少し切ない。
世間が車椅子の人について思うあれこれを気にせず、自由に自分らしくフロランスが最高に魅力的に描かれていた。

車椅子の人が登場する映画といえば「最強のふたり」が最高だった。
asquita.hatenablog.jp

でも、「最強のふたり」に負けないくらい、こちらもかなり魅力的な映画だ。日本では松竹が配給するようで、どのような邦題がつくのか、楽しみにしている。(英語タイトルをカタカナで表現とかはいやだな…)