Chi La So.ずっと家族を支えて生きてきた女性が、本当の愛を見つける「かもしれない」物語。


インド、2018年、Rahul Ravindran監督

タイトルを翻訳すると「結婚した女性」ということになるらしい。
主人公は、Arjun。とくに目立ったことのない、強い意志もないような会社員だ。両親は彼が適齢期を逃す前に結婚してほしいと強く願っているが、Arjunにその気はまったくない。ある日、両親の差し金でお見合いがセットされる。しかも、親抜きの二人きりの環境でいきなり会うこととなる。相手はAnjaliという女性。非常に意志が強く言いたいことをはっきりいう女性だ。しかし、彼女がそうなるには、理由があったのだ。Arjunは、しぶしぶAnjaliに会いに行くこととなった…。

はじめは、韓国映画の「猟奇的な彼女」みたいな、パワフル女性の話かと思っていた。しかも、Arjunの上司のようにコメディアンっぽい人も出ていたので、ますます。でも、実際はそういう話ではない。Anjaliは、家族のことばかり考えてしまって、自分の欲求に素直になれないのだ。ある経験から、裏切られることを恐れ、自分だけを頼って生きるようにしてきたがゆえ。ぼーっとしているようにみえるArjunが、彼女の強さの理由、そして彼女が本心をいうときの癖を見抜くところで、やっと理解者が現れたんだなとほっとする。そして、泣けるほどではないが、ちょっとぐっとくる展開になる映画。