完璧な他人(原題)。携帯にまつわる密室ドラマは手に汗握る!


완벽한 타인/Intimate Strangers, 2018年、韓国、 Lee Jae-kyoo(イ・ジェギ)監督

幼少時代を共に過ごした幼馴染の男性5名は、今も家族ぐるみでの付き合いがある。今日は、整形外科医ソクホと精神科医イェジンが、他のメンバーと家族を誘って新居引っ越し祝いのパーティーを主催した。次々に集まるメンバーと和やかに繰り広げられる会話。しかし、ここでイェジンがあるゲームを持ち掛ける。「スマホにきたあらゆるメッセージや電話を、部屋にいる全員に共有しなければならない」というもの。通話がきたらスピーカーフォンにして、もちろんこんなゲームが行われていることを通話相手に知らせてはいけない。ところがこのゲームは、5人の関係を思わぬ方向に向かわせるのであった…。

よく考えられた密室コメディ。「絶対に秘密はない」という自信が一番あったからこそゲームを持ち掛けた本人も、このゲームにより知りたくもない秘密を知り、人を傷つけ、自分も深く傷つくのだ。しかも、その秘密の中には、「優しい嘘」だったり「思いやりからきた秘密」だったりするものだから、タチが悪い。
少しの秘密は許容して生きていたほうが、みんな、幸せなのかもしれないね。