Dorado Schmitt 率いるDjango Festival Allstars のアーカイブ映像@Kennedy Center

米国の中枢、ワシントンD.C.にある文化施設、John. F. Kennedy Centerでは、多様な文化を紹介するためのさまざまなイベントが催されている。そんな数あるうちのシリーズ、「Explore the arts」シリーズで2007年に登場したのが、Dorado Schmitt率いるDjango Festival Allstarsだ。このバンド、シュミット一族を中心に、ヨーロッパで活躍しているマヌーシュ・ジャズ系ミュージシャンを中心に構成されている。アメリカにマヌーシュ・ジャズのすばらしさを伝えるために、名門ジャズクラブ、Birdlandでライブをやったり、西海岸にも出向いてライブツアーをしている。今年も開催されれば、もう20年は続いているだろうイベントだ。
https://djangofestivalallstars.com/

こちらのケネディセンターで開催されているセッションは、文化を学ぶためのレクチャーでもあるため、音楽についての解説があったり、聴衆からの質問にミュージシャンが応えたりしている。その模様がすべてこの映像に収録されていて、興味深い。

マヌーシュ・ジャズの魅力はもちろん、ヴァイオリンの弓運びのコツとか、ギターメーカーの話など、カジュアルに話をしていておもしろい。ベーシストのBrian Torffはメンバー唯一の米国人だが、残りのメンバーがフランス語話者なため、英語もフランス語も話せるアコーディオンのリュドヴィック・ベイエ Ludovic Beier は、このライブでは完全に英語通訳と化している。息子のサムソン・シュミット Samson Schmittは、2007年の段階でこのバンドに参加しているということがわかる。当時はまだ20代くらいの時だろうか。Amati Schmittはまだいないね。ヴァイオリンのFlorin Niculescu とリュドヴィック、ドラドの3名で演奏しているいかにもマヌーシュっぽい音がかっこいい。ジャンゴがやっていたように、ドラドが2本指でギター演奏のデモをする姿も。

なお、このライブの模様は、アルバムとしてもリリースされている。動画もライブ映像も、お勧めだ。
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