山口県のオートマタ作家、原田和明氏のジャンゴ・ラインハルト

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先日、新宿Beamsの5Fにあるギャラリーにて開催された展覧会に行ってきた。
www.beams.co.jp

オートマタというのは、歯車が折り重なって動力となるからくり装置のこと。茶運び人形の西洋版と考えているが、どうだろう。原田和明氏は、山口県に工房を構えるオートマタ作家で、最近本を出したとか。
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基本、かわいかったり素敵だったりちょっと毒があったりする作品群だ。たとえばウサギが投げキッスしあうとか。
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こちらはチーズ泥棒というタイトルの作品。ネズミがチーズの周りをくるくるまわっている。
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こちらのクマは、自分の頭持ちあげているよ!タイトルは何だろう。
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赤いヒールの女性の足がゆっくりM字開脚、みたいな作品もあったな。ちょっと風刺が効いているものだと、2人の人が適度な距離を保ち続ける「ソーシャル・ディスタンス」とか。
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それはそうと。私がくぎ付けになったのはこちらだ。その作品は、「ジャンゴ・ラインハルト」。
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いやいや、ギタリストは世の中にたくさんいるけれども、なぜここでジャンゴ・ラインハルトをオートマタにしようと思ったのか。しかも作家ご本人が満足しているのは「左足の動き」って! どんな細かいポイントなんだ!

ジャンゴのもしかして原田氏は、マヌーシュ・ジャズがお好きだったりするのではなかろうか。自分が好きなものを作品にしているというただそれだけで、この作家に妙な親近感がわいてしまった私だった。

撮影はきちんとギャラリーの許可をいただいた。惜しいのは、オートマタは手動でゼンマイを回す必要があるので、動画で紹介できなかったこと。で、ふと思い立って検索をしたら、ちゃんとご本人が動画を撮影しているだはないか。しかも、"When Day is Done"とともに…。これで、私の中で原田氏がジャンゴファンである、という仮説が確実なものとなった。