仏独マヌーシュ・ジャズ界の天才ギタリストが紡ぐ15分のインプロビゼーション。Joscho Stephan + Biréli Lagrène

ヨショ・ステファンJoscho Stephanは、ドイツの名ギタリストであり、マヌーシュ・ジャズ好きならそのアンテナに必ず引っかかってくる実力派ギタリストだと思う。その彼が、今年3月5日に、自身が協力しているハノーヴァーの不動産組合のプロジェクトの中でライブをやったようなのだ。時期から考慮するに、たぶんオンラインのみの開催だとは思うが、その様子がいくつか動画サイトに投稿されていた。"Joscho Stephan Trio feat. Biréli Lagrène"という興行名だったので、てっきりヨショのトリオ+ビレリなのかと思ったが、実際は大物ギタリスト2名にベーシストのフォルカー・カンプVolker Kampを加えたトリオであった。贅沢!

この軽やかなBreezin!の演奏にすっかり心を射抜かれた。あれ、6弦ギターの表現とは思えないくらい華やか。


そして、Autumn Leaves のインプロビゼーションが何しろカッコイイ。バロック音楽調からロックギターらしさ、そして急に差し迫ってくる007のアレンジまで、あの平坦なシャンソンにここまで色がつくのかと、感動してしまった。

今回のコロナ禍で、ドイツの文化芸術に対する支援の手厚さはしばし話題になるところだが、こうした国の姿勢は民間にも反映されるのだろうか。改めて不動産組合の継続的な文化支援の恩恵を日本で受けられることに感謝したい。
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