Fred Pellerin "Silence"


カナダのフランス語圏であるモントリオールに行った友人から、お土産をいただいた。一目見ただけでCDとわかる、かわいいパッケージだ。

パッケージの中身は、Fred Pellerin(フレッド・ペルラン)という人のCDで、収録曲はほとんどフランス語のものばかり。カナダ政府からの財政援助を受けて制作されたCDのようだ。中身はアコースティックなトラディショナルソングといった風情で、味がある。ただ、歌に乗せてもなお、ケベックのフランス語アクセントの特徴はかなり出てくることにびっくり。韓国や中国の歌手が日本語の歌を歌ってもあまりそのアクセントは気にならないのに、不思議だ。もしや、私のケベックフランス語に対する先入観が、そう聴かせてしまっているだけ?

http://www.fredpellerin.com/

ちょっと興味が出てきたので、ちょっと調べてみると、この人は、ケベック州のモリシー(Mauricie)地域にあるSaint-Élie-de-Caxton(サン・テリー・ドゥ・カクストン)という小さな村出身。ここまできいたところで、場所がまったくイメージできないのだが、物語になるくらいだから、きっと妖精でも出てきそうな神秘的な場所なのだろう。ペルラン氏は歌手ではなく「語り部」として、自身のおばあちゃんをはじめ、隣人や村の文化などさまざまなことにインスピレーションを得て、芝居や物語をたくさん書いている。物語のなかには、映画になったものまであり、ペルラン氏のおかげで知名度もかなり上がったとか。

そういえば、CDの歌詞カードにかなり言葉が詰まっているが、歌詞にもきっと語り部ならではのこだわりがあるのだろう。私の語学力じゃまったく聞き取りができないため、歌詞カードを眺めてみて、少しでもこの人の世界を感じられればいいなぁ。