フランスは記念切手上手

パリ在住の友人が、仏郵便局La Posteのサービスに関する話をblogに書いていたことから、ふと気になってLa Posteのサイトをのぞいてみた。私がフランスにいた時は、まだインターネット社会ではなかったので、友人にハガキを出しがてら、よく郵便局に通っていた。そして、その都度"les jolies timbres"と窓口で述べては、記念切手の類を入手していた気がする。

La Poste切手販売には、かわいらしい切手がたくさん。なかでも今の旬はバレンタイン切手のようだ。
http://timbres.laposte.fr/homepage.jgi

バレンタイン切手は、2000年の開始以来、例年フランスのブランドデザイナーの手によってデザインされている。そういえば、我が家にもハート型のユーロ表示の切手があるが、(ラクロワだったかな?)、あれはバレンタインデーシリーズの一環だったのか。気が付かなかった。

今年は、1889年に設立された、フランスで一番古いデザイナーズブランドLanvin(ランバン)をテーマに、Alber Elbazがデザインしたハート切手だ。ランバン設立120周年を記念して昨年デザインされたらしい。この、記念切手なのに、発売は121周年となる2010年になるという年号の半端度合いがおもしろい。日本でこういう企画をやれば、昨年のバレンタインに発売しているはずだと思うのだが。

「バレンタインに、恋人に熱いメッセージを送ろう!」ということだが、郵便局が行うマーケティングキャンペーンとしてはいいアイデアだ。「ハート」というテーマの下、デザイナーを変えて切手を出していく、というのも、コレクター魂をくすぐるだろう。

一方、日本はといえば、とくにバレンタインというテーマで切手を出してはいない模様だ。この時期、年賀状商戦の後処理で、アイデアなんて出している場合じゃないのかな。バレンタイン商法に則る必要はないけれど、もっともっと、楽しくて、デザインもよく、アイデアフルな記念切手をタイミングよく出してくれるといいなぁと思う。

ちなみに、フランス赤十字とのコラボで、ハイチ救済の募金付き切手というのもすでに発売中だ。サービスにはあれこれ問題があっても、こういうものを出すタイミングは素晴らしくよいね。