- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2004/06/25
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ニキ・カーロ(Niki Caro)監督作品、2003年、ニュージーランド
http://www.kadokawa-pictures.co.jp/official/kujira/
とあるニュージーランドはマオリ族の村。この村の族長の家系に生まれ、クジラにまたがってやってきた伝説の勇者パイケアの名を受け継いだ少女が主人公だ。ところが、少女は族長にはなれないため、族長である祖父から疎まれ、マオリ族の伝統的な踊りや武術も教えてもらえない。そんな虐げられた少女の運命を辿った映画だ。
マオリの伝統に対する造詣と情熱と技能に長けた少女パイは、明らかに族長となる適正があるのにもかかわらず、女性であるというだけでその能力を無視され続ける。このパイ役の女の子が、少年っぽいのだけれども細くてちっぽけで、なのに、すごく一生懸命で、自分の能力を信じてがんばる姿が、なぜだか涙を誘う。そう、世の中のフェアじゃないところを、マオリ族の村を舞台に描き出した感じかな。海の厳しさややさしさ、登場人物たちの屈折した心がうまく描き出されているし、結末にも満足。すごく素敵な作品だと思った。