佐伯祐三展〜下落合の風景〜@新宿歴史博物館


1898年大阪府生まれの画家・佐伯祐三の展覧会に行った。この展覧会は、このたび下落合にできた「佐伯祐三アトリエ記念館」のオープンを記念したもので、パリの絵の印象が強い佐伯による、下落合の風景が展示されていたのが特徴だ。

佐伯祐三氏のことはあまり知らなかったのだけれども、海外渡航ままならぬ当時に、1923年と1927年の2度もパリに渡航していたことをはじめて知った。そして、1928年、30歳の若さで Ville-Evrard の精神病院に収容されて逝去、お嬢さんもかの地で8歳にて病死され、奥様が一人、2人の遺骨を持って帰国をしたことも。

ヴラマンクに直接指導を仰ぎ、ユトリロの影響を受けたというが、哀愁はユトリロらしさもあるが、それよりも厳しさを感じる画風。展示作品数は決して多くはなかったけれども、よい展覧会だった。

今回の展示は今日で終わってしまったが、下落合の風景シリーズは、今後佐伯祐三アトリエ記念館で展示されるはず。画家だった米子夫人の絵も併せて展示されているそうだ。
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