一族再会(江藤淳、著)

一族再会 (講談社文芸文庫)

一族再会 (講談社文芸文庫)


江藤が自らのルーツを探るべく、祖父母の代からの生い立ちを丁寧に調べ上げ、さらに想像も加えながら書いたもの。
お馴染みの論調ながらも、自らの生い立ちに関することとなると、その人が好きか嫌いかによって、かきっぷりや評価にかなりの主観が入っているような気がして、それはそれでおもしろい。

あとは個人的に私と縁のある学校のことがかなり詳細に書かれていたり、「葛の葉物語」というごぜ唄にも出てくる話の舞台が後半出てきたりしたので、小難しいながらも思わず夢中なって読んでしまった。