Rolling Stone誌でジョン・レノン&オノヨーコの人柄に触れる


私は、海外の音楽雑誌を買うのが大好きだ。ただし、ジャンルはジャズ。でも、今回は、いつも米国で購入するDOWNBEATに加え、RollingStone誌を買ってみた。ただ単に読む本を持っておらず、空港の本屋にある中では、まあ一番面白そうだったから。

この時期、どの音楽雑誌も、2010年のベストアルバム特集と、2011年のヒットアーティスト予測の特集が主流である。ローリングストーン誌もご多分のもれず同じ特集だったが、あまりピンとくるアーティストはいなかった。カニエ・ウエストがダントツの人気を誇っていること、Sadeの新作が結構な人気を博したこと、最近はKaty PerryやTaylor Swiftの活躍が目立つなぁ、ということくらい。もはや洋楽のトレンドにはまったく付いていけない自分を感じる。

さて、雑誌をめくっていて、おもしろい特集が2つあった。一つは、スウェーデンの人気作家Stieg Larssonにかかる謎の数々に関する記事"The Mystery of the Dragon Tatto."。2004年11月に謎の死を遂げ、そこから人気が出た作家だが、フランスじゃ来年の1月に彼の身内による暴露本が出版されるらしい。極上のスキャンダル記事。

そして、もうひとつのおもしろかった記事。それが"John's Last Day"と題された、オノヨーコのジョンに関する回顧録、それに、当時ローリンスストーン誌の編集者だったJonathan Cottによる、1980年12月5日、NYで行われたジョン・レノンへの最後のインタビューの様子を詳細に記した記事だ。はっきりいって、リバプールのフットボール文化に興味はあれど、ビートルズジョン・レノンには大して興味がなかった私。それが、二人の感性に豊かさにすっかりハマってしまった。二人は幸せだったんだと感じさせる、何気ない日々の描写。そこに描かれているのは、愛に満ちた、でも世間からのノイズにちょっと戸惑うカップルの姿だった。オノヨーコの、ジョンの手についての描写とか、ちょっとほろりとさせられる。Annie Leibovitzの写真もいい感じだ。

これは、Double Fantasyなど彼らの作品群を聴いている人には、ますます感動する記事になるに違いない。いやほんとうに。