Giovanni Mirabassi(p)/Gianluca Renzi(b)/Lukmil Perez(ds)
今回は、ブルーノート東京にて3回目のライブ。前回まで来日していて、かつ昨年末に出されたアルバムでもドラムを務めていたレオン・パーカー氏に代わり、今回は新しいドラマーを迎えていた。
この新しいドラマー、Lukmil Perez氏が本当にミラバッシ節にふさわしいのかちょっぴり疑っていたのだけれども、なかなかどうして、武骨さがいいスパイスとなり、よい感じにまとまっていた。"Here's the Captain"あたり、ペレス氏のリズムにひっぱられたのか、ミラバッシ氏のピアノタッチや和音の入れ方がやけにキューバっぽくなっていたのがほほえましい。ジャンルカ・レンツィ氏は、センターポジションに相応しい美しい立ち姿で、踊るようにエレクトリック・アップライトベース(?)を奏でていた。ジャズにはやはり普通のウッドベースが合うような気がするが、レンツィ氏に関しては、このスタイリッシュな楽器がやけに似合うので、これでもいいかと納得してしまう。
1日目の2ndセットでは、アンコールで"Bebe"というEumir Deodadoの名曲をアレンジして演奏したのだが、これがよかった。何せ私、この原曲が大好きなのだ。
ちょっとラテンなテイストが増えてくれたりしたら、それはそれでまた嬉しい。
何かハプニングがあると、とっさにピアノでうまく行間をつないだり、ライブアルバムとまったく同じラインナップの曲目演奏にもかかわらず、アレンジがきいてまったく別物になっていたり。これぞジャズライブの王道といえよう。
そうそう、YouTubeにもちょっぴり映像が出ています。
【追記】ライブの時近くに座っていたグループが、このライブを聴きながら「なんだか澤野工房っぽくない?」と話しあっていた。「そう、まさに澤野工房が育てたアーティストなんですよ」と教えてあげたかったな。
どこに所属しようが、メンバーが変わろうが、この人たちはやはり澤野工房が見出した、澤野色のアーティストなのには変わりないんだということを実感させられた。