Bahasa Indonesia〜インドネシア語が通じた瞬間〜


昔は旅行に行くとその国の言葉を必死に学んだものだったが、最近はすっかりだらけクセがついた。脳みそのキャパの問題もあるかもしれないが、とくにかの地の言語がわかる人と旅をする時は、何も学ばなくなってしまった。ってなわけで、このたびのインドネシア旅行前に知っていた言葉は"Terima kasih.(ありがとう)""Apa Kabar?(調子はどう?)"のみであった。
今回、飛行機でたまたま隣の席になった大学生が、機内でインドネシア語を一生懸命学んでいるのをみて、かつての心意気を思い出した私。どうにかもう少し学びたくなって、友人と落ち合ってすぐにインドネシア語の手ほどきを受けたのだった。
インドネシア語は、基本的に「膠着語」といわれる種類のもので、人称も数も時制もないからラク…なんて、だれがいったのか。そもそも、語彙、いや、数字すらアタマに入ってくれない。"apa"が疑問形なことくらいわかるが、後に続ける言葉も持ち合わせていない。せめて挨拶を…と"Selamat pagi(おはよう)"は覚えたが、必要な時に思い出せないため、友人は"まあ、Selamatといえば通じるから大丈夫"とヘンな手抜き方法を教えてくれる始末だ。名前のききかたとして"Apa namanya anda?"というフレーズを学んだが、ニャンニャンサウンドが舌をもつれさせ、わけわからん。

もう友人も匙を投げたある日、バリ島であるお店にて、お母さんと店番をしていた女の子に、名前をきいてみた。考えながらあのフレーズを口走ると、お母さんの助けもあり、女の子が自分の名前を答えてくれた! おまけに、私の名前をきいてくれたりして。こういうのって嬉しいもんだね。
ちなみに、インドネシアには多数の言葉があり、実はバリ島ではバリ語が使われているらしい。ただしこの言葉、日本語以上に敬語が複雑らしい。会話する相手の身分や職業によって、まったく違う言語になるとか。小学校の時間割にも、インドネシア語以外に各地の言語の授業も英語と同程度組み込まれていたが、学ぶ方は大変だね…。
一方、観光客向けにレストランが配布していたインドネシア語の便利フレーズ表。

ありがたいが、使うとケンカになりそうな単語がけっこう入っているけれど…。安易に使われませんように。