- 作者: 平林博
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2008/05/13
- メディア: 新書
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久々の再読。大使館勤務を歴任した著者が、中規模国家にもかかわらずブランド力を守るためにあらゆる努力を怠らないフランスについて記した本である。シラク氏ともサルコジ氏とも交流があった方とのこと、ご自身が触れ合ったその人柄なども交えながら、その国家ブランド発信力を讃えている。
かなり自分の在任中の業績や業務録交流録が目立つところや、奥様とサルコジ氏の記念写真などを掲載しているところは、本筋を逸脱しているところもあってあまり好きではないところもある。一方で、ブランドを論じる起点が多岐にわたるのはさすがだな、と思う。言語や文化の観点はもちろんだが、たとえば今話題の原子力発電も仏国の国家ブランドのひとつと捉え、論じているところなどはおもしろいなぁと思った。