- 出版社/メーカー: パイオニアLDC
- 発売日: 2002/10/25
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(伊/仏、1962年、ミケランジェロ・アントニオーニ監督)
テーマは「愛の不毛」というこの映画、いきなり不機嫌そうなモニカ・ヴィッティ演じるヴィットリアと、その婚約者の別れのシーンから始まる。あとは、静と動の繰り返し…ものすごい熱気を帯びた証券取引所、深夜の住宅街、女友達と繰り広げるケニアダンスごっこ(!?)、証券仲買人ピエロとひたすら歩くデート…
映画の雰囲気は悪くないと思うし、テンポもそこまでダラダラしていない。ただ、終わり方も唐突だったりして、私にはちょっとそこまでよくわからなかった。伝わったのは、パートナーや母親、経済に対し、主人公ヴィットリアの抱える空虚感だけ。
イタリアが舞台なので、映像の中に出てくる文字や登場人物の名前は当然イタリア語なのに、登場人物たちがフランス語で話すところなんかも、違和感を抱いた原因かな? ただ、たぶん人間だれしもがコミュニケーション不全を抱えているも、それを超えることなく、わかったふりをしてつきあっている、というのが真実かもしれないなぁ、なんて思ったり。
そうそう、もうひとつ印象的だったのは、ケニアダンスの場面。ヴィットリアが槍もって肌を黒く塗ってそれっぽい踊りをするのだが、なかなか、今の時代じゃ許されない描写かもね。