ブレイキング・ニュース(Breaking News)

(2004、香港、ジョニー・トーJohnnie To監督、大事件)
ある事件の逮捕劇にかかる香港警察の大失態が、偶然テレビカメラに捉えられた。そこで、香港警察はメディアを使った名誉挽回策に走る。つまり、捕物帳のショー化だ。
その指揮官として抜擢されたのは、新人のフォン警部(ケリー・チャンが演じている)。そして、現場で駆け回るのがトー作品ではお馴染みニック・チョンが演じるチョン警部だ。ものすごい粘り強さで犯人を追いつめる。
ケリー・チャンは「大して現場も知らないくせに権力を与えられて傍若無人にふるまう若手」という印象。終始浮いていたように感じたのは、気のせいか。一方、犯人役の親玉を演じていたRichie Ren、そしてYou Yong(この人もトー映画の常連)はとてもいい味を出していた。お約束の料理シーン、そして、育まれた友情もきちんと描かれていたしね。
映画冒頭の、約7分間の長回し銃撃シーンだけで、なかなかの見ものだと思った。
ただし、Public Relationsの観点からいくと、事件の生中継+映像素材加工は非常によろしくないという感想をもった。結局隠さなきゃならないものもたくさん出てきてしまうわけだしね。