トゥーツとジャンゴ、意外なる関係

私のもつ、Toots Thielmansのイメージは、「ブラジル」である。なぜなら、"Brasil Project"というシリーズでトゥーツを知って、そのハーモニカプレイが大好きになったから。エリス・レジーナとのアルバムもすごくいい。

当時は、好きなCDのことを深く調べる必要もクセもなかったので、トゥーツの細かい情報など調べもしなかった。ただひたすら聴きまくっただけ。
今回、トゥーツの来日をたまたま知り、ふと行きたいなぁと思っていたらたまたまそこに導いてくれる人があり、生で聴く恩恵に恵まれたのだが、配布された「出演者プロフィール」をみて、愕然とした。
「ジャンゴ・ラインハルトに傾倒」「マヌーシュ・ジャズの影響を受け…」って文言が飛び込んできたからだ。しかも、「ジャンゴ・ラインハルトに影響を受けてギタリストになった」とかで、プロフィールに「ギタリスト」とまで書いてあるではないか!
確かに、ジャンゴと同じベルギー生まれだけれども、まさか影響を受けていたことを公言していたなんて、まったく知らなかった!

というわけで今更知ったのだが、トゥーツが作った名曲"Bluesette"は、もともと"The Whistler & His Guitar"というアルバムにて、口笛とギターの演奏で話題になったようだ。

まさか、マヌーシュ・ジャズ・ギターのアルバムまでは出していないだろうが、意外なところでジャンゴが引き寄せられてきて、ちょっとびっくりさせられたのであった。
ちなみにライブは最高だった。トゥーツだけでなく、カレル・ボエリーKarel BOEHLEE(p)/ハイン・ヴァン・デ・ハインHein van de GEYN(b)/ハンス・ヴァン・オーステルホウトHans Van OOSTERHOUT(ds)のトリオもね。
トゥーツに夢中! Toots Thielemans Special Night@すみだトリフォニーホール