ジタンの詩人Sandra Jayatが歌う、クリスマス・ソングon Minor Swing

たまたま見つけた、1972年リリースのこのアルバムは、マヌーシュ・ジャズが好きで、"Minor Swing"を知っている人にこそ聴いてほしい。

タイトルは、"C'est le jour de Noel."(今日はクリスマス)。クリスマスソングというのは、往々にして明るいチューンが多いが、"マイナー"スウィングにたたみかけるように、想いがこもったポエムがどしりと乗っかっている。巷で流れるクリスマスソングのポップさは皆無…。ミレーヌ・ファルメールMylène Farmerの名曲"L'Horloge"をちょっと彷彿させるような感じ。

歌い手のサンドラ・ジャヤSandra Jayatは、その肩書きとして"ジタンの詩人"とあった。
調べてみたら、今も現役でご活躍だった。しかも、詩人のみならず、画家としても、また作家としても。ご両親はツィガーヌの出身であり、絵画はすべて独学で体得したという。15歳の頃、結婚させられそうになってジャンゴ・ラインハルトのキャンプに逃げ込んだ…とはwikiの弁だが、本当だろうか。"La Zingarina ou l'herbe sauvage"という彼女の最新作は、自伝的小説ということでジャンゴ・ラインハルトの話も出てくるそうな。

いつかフランスの本屋で巡り合ったら、読んでみようと思う。