Francis Veber映画とマヌーシュ・ジャズ

実は、昨日観た映画「ルビー&カンタン」に、マヌーシュ・ジャズっぽい音楽が使われており、とっても気になる。
ルビー&カンタン - 空間Annex
実は、「ルビー&カンタン」と同じくFrancis Veber監督作品である「奇人たちの晩餐会」では、音楽をあの有名なルーマニア出身で、映画"Diva"のサントラでも知られるウラジミール・コスマVladimir Cosmaが手掛けている。がテーマ曲が全面的にマヌーシュ・ジャズであり、その演奏は、フィリップ・カテリーヌPhilippe CatherineとロマーヌRomaneが担当。エンドロールで流れるテーマ曲がとっても印象的なのだ。
こちらは、オーケストラでアレンジされて、パンフルート奏者のSimion Stanciuが演奏しているバージョン。マヌーシュ・ジャズがお好きな向きなら、これがギターでどのように演奏されるか、リズムギターがどう入るか、容易に想像できるだろう。さて、一方の「ルビー&カンタン」だが、こちらは、確かに映画でマヌーシュ・ジャズっぽい音をとらえたのだが、メインの音楽ではないらしく、どうにもその音楽を含む動画が見つからない。Wikiをみても、音楽監督の名前はあれど、ミュージシャンの名前まで掲載されていないので、判断つかず。
で、調べていたら、あるミュージシャンに行き当たった。名前は、オレリアン・ブリAurelien Bouly、1978年生まれのマヌーシュ・ギタリストだ。お父様もアマチュアギタリストとして、La chope des puces(→ジャンゴ・ラインハルト好きが今も集う例のお店ですね)で演奏していたそうな。そんな彼が、もう何十年も組んでいたバイオリニストShàrl Draganとともに立ち上げたジプシージャズのバンド"Tarné Spilari"(ロマの言葉で若い演奏家たち、という意味らしい)の、Shàrl Draganのプロフィールに、こう書いてある。
Il joue depuis maintenant dix ans avec Aurélien au sein du groupe "Tarné Spilari", participe occasionnellement au groupe "AmKetenes" dont il a contribué à l'enregistrement
d'un disque, et a enregistré pour les films "Tais-toi" et "Blueberry".
そう、映画「ルビー&カンタン」のレコーディングをしたという文言があるのだ。もっとも、この文章によれば、そのサントラを担当したグループは"Am Ketenes"という、やはりジプシージャズをやっているバンドなようなのだが、彼らのWebサイトをみても、とくにそのことは記載されていない。
いつかサントラを見かけたらチェックしてみようと思うが、まあ、まず店頭にはおいていないでしょうね…。
まあ、"タルネ・スピラリTarné Spilari"というグループを知ることができたので、よしとしよう。

Francis Varber監督、実はマヌーシュ・ジャズ好きなんじゃないかとひそかに疑っているのだが、どうだろうか。別の作品でもマヌーシュ・ジャズを使うかどうかは、確認してみようと思う。