インスタント沼


(2009年、日本、三木聡監督)
三木聡作品が好きだ。初日に映画館にまで観に行ったこの映画を現在Gyaoで提供中だったので、改めてみなおした。
主人公の沈丁花ハナメは、カッパを信じるハハを持つも自分は現実以外を一切信じない性格の雑誌編集長だ。ひょんなことから骨董屋の男に出会い、自身も骨董屋を始めることに…。そして、だんだん見えないものに価値を見出していきながら、だんだん本人に変化が生じていく。じゃあなんで沼なのかというと、それは彼女が子供の頃つくっていたミロと、最後のほうに出てくる沼づくりに関係してくるのだと思うが、まあとにかくこの映画はみたほうが早く理解できる。
あの時は、三木監督の計算ずくの演出はもちろん、麻生久美子さんのキュートさと、衣装の鮮やかさんにばかり気を取られたけれども、実はこの映画、星の王子様みたいに「大切なものは目にみえないんだよ」みたいなことをいいたかったりして。違うか。でも少なくとも、目の前にあるいろいろなことを信じていけば、きっと人生開けていくんだろうな。
そういえば、三木さん、乃木坂48のメンバーのPVを手掛けていて、これがインスタント沼のパロディになっている。こういうちょっとシュールな感じがいいね。