Martin Weiss World Sinti Jazz EnsembleとBireli Lagreneの境目は?


素敵な動画を見つけた。ものすごく安定感のある流れる演奏っぷり、インプロビゼーションに知性を感じる。動画に概要は記されておらず、バイオリンのマーティン・ワイスMartin Weissと、ビレリ・ラグレーンBireli Lagreneの共演だという。どこのフェスで撮影されたものなのか、あるいはライブなのかさっぱりわからない。近くに水辺があること、そして、共演者のリズムギターにHono Wintersteinが控えていること、だ。ビレリのトリオかなぁと思ったのだが、ベーシストがいつものDiego Imbertじゃなさそう…。そして気が付いたのだった。Martin Weiss World Sinti Jazz Ensembleというグループに、ビレリ・ラグレーンがフィーチャーされている、ということに。この謎のベーシストは、Andre Loosという人であった。
Martin Weissは、音楽家が多いヴァイスというその苗字からドイツ系、確実にSintiファミリーだと思う。(公式サイトをみたところ、1961年ベルリン生まれ、Sinti系の音楽一族の出自であり、おじい様から楽器の手ほどきを受け、17歳の頃には叔父さんがリーダーを務めるバンドでツアーに出ていたという。)もしかして、フランスでの活躍を目にしていたHono Wintersteinも、実はSintiの出なのかもしれないなぁと思ったのであった。ビレリのトリオとマーティンのアンサンブル、その境目はいったいどこにあるの!なんて思ったのだけれど、演奏が良ければどんなコンビネーションでも構わないや。ライブ映像の東欧っぽさというか濃い感じが素晴らしい。
ちなみに、Honoの息子BradyとMartin Weissは、今年の5月に"Savoir-Vivre"というアルバムも出しているようだ。