ニュアージュ・ドゥ・スウィングNuages de Swingというバンドがあるらしい。
プロフィールによると、2002年に結成した5人組ということで、当時ジャンゴ・ラインハルトが在籍していたQuintette du Hot Club(ホットクラブ五重奏団)の伝統をくんだグループとのこと。面白いと思ったのは、一部メンバーが複数の楽器を演奏するキャパシティを有することで、ジャンゴのスウィング精神を追及しようとしているところか。たとえば、バンドリーダー、ロラン・クルトワくLaurent Courtoisの息子でバンドのメンバーであるアントワーヌAntoineは、リズムギター以外にヴィブラフォンをやるそうだし、またChristian Royは、アルトサックスとクラリネットをやるそうだ。また、アンプにもこだわりがあるとか。
さてこのグループ、出身エリアであるグルノーブルを中心に活躍しているが、リーダーの実力か、はたまた情熱なのか、マヌーシュ・ジャズ界の有名人たちとも共演を果たしている。
サムソン・シュミットSamson Schmitt
マンディーノ・ラインハルトMandino Reinhardt
オリヴィエ・キクテフOlivier Kiktef(Les Doigts de l'Hommeのリーダー)
クリストフ・ラルティユChristophe Lartilleux(Latcho Dromのリーダー)
なかなかのメンバー、そしてよい共演だと思うのだが、どうだろう。
なお、リーダーのロランは、地元ジャズクラブで"A la Santé de Django" というマヌーシュ・ジャズ・ギターのマスタークラスも開催しているそうだ。この人の音楽にかける熱意が伝わるというものではないか。
昨年末に出した3枚目のアルバムは、以前の作品にまして素敵な装丁のブックレット付きアルバムになっている。
このグループの気合を感じる内容。この紹介動画をみて、このアルバムを入手したくなる人、けっこういるのではないかしら。