奪命金


2011年、香港、Life without principle、ジョニー・トー監督

舞台はバブルまっただ中の香港。リッチー・レンが演じる刑事のチョンは、妻が夢見る高層マンションの購入について、妻と気まずい関係をかかえる。一方、信託銀行に勤務するテレサ(デニス・ホー)は売上成績が振るわず、金融知識がないお年よりに、高リスクの金融商品を売ろうとする。一方、ラウ・チンワン演ずるパンサーは、兄貴分たちのためにお金を工面すべく奔走中だ。
この三人、何等かの形で「金融」にかかわるのだが、そんななか金融危機が起こった…という話。

チンピラやらヤクザといった類の人々はたくさん出てくるが、いつものトー映画のような銃撃戦はない。ラム・シューが出ないのは物足りない。出てくる女性がいずれもスタイルがよく妙に美しい人ばかり。ラウ・チンワンが愚直すぎてかわいそうになる。
ストーリーの組み立て方は天才的。映画「メメント」をみた時のような感動がある。時間軸が多少入れ替わっても全く気にならない構成はさすが。