マリアン・バドイMarian Badoiのトリオを支える、マヌーシュ・ジャズ界の有名グループ


Marian Badoiは、ツィガーヌ(ジプシー)出自のアコーディオニストだ。1987年にルーマニアのディテスティDitestiという街出身。おじいさまはバイオリニスト、お父様はアコーディオニストという血筋だ。マリアンは生まれた日にアコーディオンを与えられたそうで、音楽の道を進むことは生まれた時から決まったようなもの、といえるかもね。というわけで、26歳にして23年の演奏経験がある、すごいミュージシャンといえる。
14歳の時にお父様とパリにやってきて、まずは地下鉄構内で演奏を披露するミュージシャンからそのキャリアをスタート、不遇の時代を過ごす。そして、2006年にジャンゴ・ラインハルトの音楽と出会い、そこから、ブノワ・コンヴェールBenoît Convertやリシャール・ガリアノRichard Gallianoとの出会いを経て、とうとうトリオを編成、今やジャズクラブなどで演奏をするようになった。今年の1月20日と21日の両日、パリのジャズクラブ、Duc des Lombardsでライブを行ったそう。
http://www.tsfjazz.com/pop-pcast.php?id=9665
演奏はPodcastで聴いていただくとして、このトリオのメンバーがすごい。
Marian BADOI(Acc.),Olivier KIKTEFF(g.),Tanguy BLUM(Cb.)
オリヴィエ・キクテフ、タンギ・ブルムといえば、ほら、今をときめくあのグループ! レ・ドワ・ドゥ・ロムLes Doigts de l'Hommeのメンバーではないか。きっとブノワ・コンヴェール氏あたりが紹介したのだろうとかっていに想像する。「すごいヤツがいるから会ってみない?」というような感じで。
YouTubeでも「ロマの友人が家で演奏してくれたんだけれど、それがすごいよ!」という感じの動画を観た。だれが観ても光る演奏をしていたからこそ、彼の才能を引き立てる出会いが生まれたのだろう。

デビューアルバムは今年4月に発売予定とのこと。どういう反響を得られるのか、今から楽しみだ。
なお、Marian BadoiをMario Biondiと見間違えてしまい、音楽を聴き始めるまで気が付かなかったことは内緒。ボーカリストがトリオを組むという時点で疑問に思わないとね…。