小津安二郎監督、1951年、日本
原節子が演じる主人公の紀子は、北鎌倉の大家族とともに暮らしている。丸の内の会社員だが同時にこの時代28歳で結婚していないのは、「いきおくれ」としてからかわれている。なんとなく同級生の間でも、結婚しているか否かでクラスメイトの仲が分かれるような、そんなお年頃だ。すごく幸せそうな家族だが、未婚の紀子が家族のイシューとなり、家族がちょっと揺れ動く。そんななか紀子の決める決断と、それを巡った家族の胸の内が描かれる。
相変わらず、映画に出てくる男性陣の姿勢やコミュニケーション方法が大変昭和を感じさせるが、一方で子供の子供らしさとか、すごくいい。「東京物語」と比べると、こちらのほうがずっとあたたかく感じていい。出てくる女性はみんな美しいけれども、原節子の豊かな感情表現にほれぼれしてしまう。でも結末はハッピーであり、一抹の哀愁も漂うね。
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