白光(連城三紀彦)

白光 (光文社文庫)

白光 (光文社文庫)

主人公の主婦、聡子は、妹、幸子の娘、直子を預かる約束をしたが、自分の娘の歯科の予約に直子を連れていかず、義父の桂造と直子を留守番される。そのことが恐ろしい悲劇につながっていく。
話の過程の中で、聡子と幸子の仲や、幸子の派手な男性遍歴、そして桂造にかつて起こったことなどが独白形式で詳らかになっていく。
うわべだけの家族。事件は起こるべくして起こったといえるのだが、その事件をみんな「自分が起こした」と思っている。
話に夢中になってしまい、2日間の空き時間だけで読み終わってしまった。最近小説を読んでいなかったけれども、これぞ小説の威力。

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こうしてみると、けっこう連城作品を読んでいるなぁ、私。