フランスの"l'Académie du Jazz(アカデミー・ドゥ・ジャズ)"とは、1955年に設立された、ジャズの素晴らしい作品やアーティストを毎年表彰するという団体だ。日本では「ジャズ・アカデミー」などと呼ばれ、フランスのジャズ界で最も権威のある賞といわれている。
さて、1月19日、今年の受賞作品が発表され、各報道機関がそのことを報じている。なかでも注目は2人のトランペット奏者の受賞だろう。
1人はエレール・ベッソンAirelle Besson。2014年に最も素晴らしいフランスの音楽家に送られる、ジャンゴ・ラインハルト賞le prix Django-Reinhardtを送られた。そして、2014年にもっともすばらしいアルバムを出したとしてグランプリを受け取ったのは、アンブローズ・アキンムシーレAmbrose Akinmusire。アルバム"The Imagined Savior Is Far Easier To Paint"が評価されての受賞となったらしい。ベッソンは日本での知名度はあまりなさそうだが、アキンムシーレはジャズ好きなら必ず耳にしている若手トランペッターだろう。ちょうど前の週に起こった"Charlie Hebdo"の襲撃事件で犠牲になった人々にオマージュをささげるようなビデオメッセージを送ったことが記事でおおきく取り上げられていた。
Académie du Jazz: Airelle Besson et Ambrose Akinmusire au palmarès 2014 - LExpress.fr
一方、マヌーシュ・ジャズ好きは、こちらの受賞を祝うべきだろう。ジャズ・クラシック賞Prix du Jazz Classiqueということで、"Mélancolies d'un soir"をリリースしたチャボロ・シュミットが受賞したのだ。こういうベテランの作品がきちんと評価されるのはうれしいことだ。
いや本当にチャボロ・シュミットのアルバムにはずれなし。このアルバム、オススメです。これを機会に、ぜひ聴いてみてほしいものだ。
なお、以下のサイトに、受賞コメントを述べるチャボロの写真がある。
L'Académie du Jazz sacre Airelle Besson, Stéphane Kerecki et Ambrose Akinmusire