久々にFrance 3のCultureboxをみていたら、こんな記事を発見した。"La guitare jazz manouche de Christophe Lartilleux à l'opéra de Reims"。どうやら、Latch Dromのリーダーでもあるギタリストのクリストフ・ラルティユーChristophe Lartilleuxが、最近、クラシックのアンサンブルグループVIVAとランスのオペラ座で共演をしたそうなのだ。
VIVA / CHRISTOPHE LARTILLEUX
チック・コリア、シャルル・トレネ、ドビュッシーにラインハルトと、幅広いジャンルの曲を演奏したそうだ。まだフル動画は見つけられていないのだが、珍しい取り合わせでもあり、そのうち出てくるのではないか、と期待している。「マヌーシュ・ジャズとクラシックは、スウィングの有無、という違いはあるが、ハーモニーは変わらない…」とは、クリストフ・ラルティユーの弁だ。
ところで、クリストフ・ラルティユーってどういうギタリストなのかが気になって、これを機会に調べてみた。
[Django Station] - Christophe Lartilleux
お父様がイヴォン・ラルティユーYvon Lartilleuxという、ミュゼットやサーカスの世界で活動していたギタリストで、お母様が、いわゆるキャラバン生活でサーカスをしていたマヌーシュの出身。つまり、マヌーシュ・ジャズの世界で活躍するだけのバックグラウンドは十分備えていたわけだ。
3歳でおばあさまにギターをいただき、8歳でピアノを弾く。1978年にテレビでラファエル・ファイスRaphaël Faÿsとルイ・ファイスLouis Faÿs親子、それにブールー・フェレBoulou Ferréを観てこのジャンルに目覚めたのだとか。その後いろいろな国、そしてジャンルの音楽(もちろん、パガニーニ、ラベル、ドビュッシーといったクラシック音楽も含まれる)を聴いたり学んだりした後、1993年にトゥールースでラッチョ・ドロームLatch Dromを結成したという。
マヌーシュ・ジャズのギタリストで、プロフィールにクラシック音楽のことが書かれていることは珍しく、彼だからこそこのオペラ座でのクラシック音楽との共演イベントがこなせたのかもしれない。
こちらは最近のライブの様子。そして、こちらは、Latch Drom活動20周年に合わせて発売されたアルバム"sur le chemin de ma maison"の全容がわかるサンプル音源だ。
安定のマヌーシュ・ジャズサウンド。奇をてらったところが一切なく、なんだか落ち着きます。